パチンコツアーはファン減少を食い止めるか〜その2〜

2014.05.12 / 連載

中国や韓国からパチンコをするために観光客が訪れている。PiDEA編集部では、実際に韓国から観光客が訪れている九州にあるホールの実情を探った(詳しくは1回目の記事を参照)。今回は実際にツアーを企画した関係者に話を聞いた。

対日関係悪化で頓挫したパチンコツアー

「最初にパチンコツアーを企画したのは2011年頃でした。韓国の旅行代理店と組んで、日本のパチンコホールといっしょに話を進めてツアーを企画しました。ようやく話がまとまって募集しようとしたところで、3.11東日本大震災が発生しました。それで企画が流れてしまったのです。その後、もう一度ツアーを企画したのですが、今度は「竹島問題」が炎上して、ツアーの申し込みが1件もありませんでした」と語るのが九州にある旅行代理店の担当者だ。
別のイベント企画会社では、中国人を対象としたパチンコツアーを計画した。担当者は「私どもはホール様の要望を受けて、ツアーを企画しました。大阪の旅行代理店と組んで、東京、大阪、北海道の観光とパチンコ体験をセットにしたツアーを実施しようとしたのです。しかし、その時は尖閣諸島の問題が大きくなって、計画は頓挫しました」と言う。

新しいターゲットは東南アジア

中国人向けのツアーを企画した担当者は対日関係悪化でツアーが頓挫したと言うが、パチンコツアーを諦めたわけではないと言う。
「中国人や韓国人を狙ってパチンコツアーを企画するのは現状難しいです。そこで我々が目をつけているのはシンガポールやフィリピンなど東南アジアの国々の人たちです。日本人がマカオやシンガポールのカジノに行くように、東南アジアの人たちが日本にパチンコをしに来る。そのような状況をつくれないかと検討しております」と語ってくれた。しかし、現在のところ東南アジアの国々をターゲットにしたツアーは言葉の問題やパチンコの紹介方法が決まらず、まだ実現には至っていない。課題は山積している。

※写真はイメージです。

次回はパチンコツアー実現に向けて、さらに可能性を検証します(5/19掲載予定)

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