パチンコの新たなビジネスモデルとは

2020.01.07 / コラム

世の中、便利になることで崩れていくビジネスモデルがある。便利の代表格と言えばコンビニだが、コンビニの台頭で街のケーキ屋や定食屋などがその煽りを受けている。コンビニが美味しい弁当やスイーツに力を入れるものだから、特に街のケーキ屋が倒産するなどの憂き目にあっている。

原因はバターやバニラビーンズ、小麦粉など原材料の高騰だ。一般的なケーキの原価率は30%と言われているが、中には49%にも達しているケースもある。これに人件費が加われば赤字は膨らむばかり。

これに最後の止めを刺したのが、安くて美味しいコンビニスイーツの台頭と言える。コンビニは街中の至る所にある。よほどの特色のあるケーキでなければお客はコンビニに奪われてしまう。

こうした消費者の嗜好変化には大手は敏感だ。シャトレーゼは成長著しいアジアなど海外市場へ、不二家は従来の路面店からショッピングモール内への出店を加速させるなど、集客力の高い立地に活路を求めている。

街のケーキ屋や定食屋を蹴散らしているコンビニではあるが、すでに衰退期に入っている、と言われている。

例えば、廃棄ロスの自己防衛から、見切り販売をする加盟店が出てきたことは、定価販売を頑なに守るコンビニのビジネスモデルの根幹を揺るがすものである。

また、深夜時間帯の人手不足からコンビニの代名詞でもある24時間営業に危険信号が灯っている。加盟店が24時間営業に反旗を翻し、それを世論が後押ししたことから、地域によっては必ずしも24時間営業に拘らない店舗も出てくるかも知れないが、配送体制の見直し、生産体制の見直しも迫られる。それを打開するためにコンビニはAmazon Goのようにやがて無人化店舗になって行くのだろが。

過去のビジネスモデルが時代の変化とともに、崩れようとしている中、パチンコのビジネスモデルは変化に対応しながら生き残ってきたが、それも限界に達している。

一番の大きな問題は機械代だ。4パチの中古で成り立つ1パチもビジネスモデルに黄色信号が激しく点滅している。

4円の稼働は右肩下がりで、4円で機械代を回収できないままに、ホールは、台数は少なくなったとはいえ、次の新台を「買う」を繰り返しを続けている。40~50万円もする機械代を1パチで回収することは不可能に近い。

では、今のパチンコのビジネスモデルを再構築するにはどうすればいいのか?

「困った時の原点回帰ですね。変えられるところは交換率しかない。昔は特殊景品交換時の差玉益や一般景品で儲けることができたビジネスモデルだった」(パチンコアドバイザー)と手詰まり感のある答えしかない。







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