【コラム】あなたの知らない「おもひで」完結編/CRAナカムラ

2019.08.22 / コラム

●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若94
はい皆様、お盆期間のパチンコはいかがでしたか?昔的な考え方なら「掻き入れ時は取れるだけ取る!」ってのがパチンコ屋のセオリーでしたが、ここ数年の推移を見ていると

(゚Д゚)ほー!全力ブッコ抜きじゃなくなってきてるね!

と感じる事が多くなってきた。

機種や手法での差別化が難しい昨今の営業において、特に大型店がこのタイミングで放出とまでは言わずとも優しい目の営業で走ることによって、この時期の数字ブーストを頼りにしている前時代的な小型店がますます信用を失くした以後は負のループに陥って、大型店から見れば「ライバル店舗消滅」となる。うまいこと出来てるね、うん。

さてさて、今回はお盆前から続いている「あなたの知らないおもひで」の完結編となっております。多少前置きが長くなりましたが、文字数制限がある中で「完結編の後編」みたいな事態にならない内に本編に行きましょうそうしましょう。

入寮初日から連日の金縛り攻勢に遭って最初はビビり倒していたいたものの、1カ月も続けば慣れが出てきていた頃、サンドの部品を取ろうと寮の一番奥の倉庫(ナカムラの部屋の隣)に初めて足を踏み入れたのだが、いきなり蛍光灯の点滅でお出迎えされ、拍子で盛り塩を蹴飛ばし、挙句の果てに「神主さんが持ってる白い菱形の紙がいっぱい付いた棒」が転がっているのを発見し、即時撤退&食堂のオバチャンに後任を託す事を決め込んだナカムラは、光の速さで回れ右して出口に向かってBダッシュ!やたらと謎の白い紙袋が散乱している異様さも相まって、寒気を感じていた…

その時!ふと気配を感じて出口付近の風呂場の方に視線を向けると…なんとそこにはっ!

(゚Д゚)ん?木村拓哉!?いや、レオナルド・ディカプリオ!?

単なる大きな鏡だった。美しさは罪。

右手と右足を同時に出すくらいのぎこちない早歩きで部屋を脱出し、食堂のオバチャンに事情を説明して…食堂の懐中電灯を片手に、まるで親ガモ(オバチャン)子ガモ(ナカムラ)の体制で再度物置き部屋に入って部品奪取に成功。

薄暗い廊下を笑いながら去ってゆくオバチャンの背中に愛しささえ覚えそうになったが、明るい食堂で正面から見て木っ端微塵に砕かれる哀愁。どんまい。

部品を持って降りて、無事にサンドも復旧!ついでに従業員達にあの部屋の事を聞いても、全員何も知らず…とにかく社長管理で「普段から勝手に入っちゃいけないと言われてる」と口を揃えている。これ、絶対に何かあるでしょ!?

けっこうガクブルで数日(当然金縛りアリ)を過ごし、迎えた月曜日(社長が現金を回収に来る日)に思い切って直接聞いてみた。

(゚Д゚)「物置き部屋って何かヤバイ事があったんですか?なんで社長管理なんですか?」

ってね。そしたら、普段は菩薩のようにニコニコしてる社長が急に真剣な顔になり、

(社-ω-)「ええか、これは誰にも言うなよ…実はな…」

と重そうに口を開き始める。

(社-ω-)「ワシ…昔は浮気しまくっててな…」

まさか!社長が昔こっぴどく捨てた女が化けて出てるのか!?

(社-ω-)「でな、その…浮気相手から貰った物とか持って帰られへんやん?だからさ、そういうのをさ、あの部屋に集めてたのさ…」

おいー!心霊関係どこいった?無駄に頬を赤らめる社長が憎い!だから社員は立ち入り禁止なんかい!謎の白い紙袋の正体はそれか!ww

(゚Д゚)「盛り塩とか『神主さんが持ってる白い菱形の紙がいっぱい付いた棒』は?」

(社-ω-)「あの紙の付いた棒は普通に地鎮祭(※建物を新築する時の行事)とかで使ったやつを置いてただけで、盛り塩なんて知らんよ?」

もう完全にあの時のビビった自分が情けなくなって、盛り塩については言及せずに済ませたが、しばらく経ったある日の夕方に、食堂でメシ食ってくつろいでたらオバチャンが何か団子みたいな物を作っていたので、何を作ってるのか聞くと、

( オ^^) 「あの部屋に置いてたホウ酸団子(※ゴキブリとかを駆除するモノ)が乾燥して粉々になってたやろ?新しいのを作ったから後でもう1回部屋開けてな!」

との事。うん、小皿に乗せて準備完了だね。小皿に乗せたホウ酸団子が乾燥して粉々で…

(゚Д゚)盛り塩の正体はコレやんけーーーー!

と、全ての謎が解明されて安堵したのも束の間、よくよく考えたらやはり連日の金縛りが解せぬ。結局その謎は解けぬまま、そこから半月もせずに終わって安息の日々が訪れたのだが…あれは何だったんでしょうね?

というワケで、3週も引っ張った「おもひで」はこれにて完結!

(゚Д゚)また来週!

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。
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