2024.01.30/ホール
2月19日、読売新聞によると、政府が2020年の東京オリンピックまでに横浜市と大阪市の2カ所で開業を目指す方針を固めたことが分かった。横浜市は再開発が進む山下ふ頭、大阪は夢洲(ゆめしま)が本命視されているという。
しかし、詳しい記者は言う。
「これまで何度も提出されては、ろくに審議もされなかったカジノ法案が今国会で通過する可能性は非常に低いです。社民、共産などが反対しており、与党内でも公明党が慎重な姿勢だからです。しかも今国会も100本以上の法案が審議される予定で、残業代ゼロ法案を含む労基法改正、風営法改正などがあります。これにカジノ法案が、たとえ推進法案だとしても審議され通過する可能性は限りなく低いでしょう」
ではなぜ、このタイミングで政府は読売にこのニュースを報じさせたのか。
「安倍政権は地方活性化を掲げており、今年が統一地方選に当たることが考えられます。その前段階としてIR事業は大きな経済波及効果があり、少なくとも自民党がこれを前進させている印象を国民に与えられるからです。このアドバルーン記事で国民の反応をみたいというのもあると思います。ただし、この候補地選定については、いまだ法案通過さえしていない段階なので長屋のヨタ話として見ておくのが無難でしょう。統一地方選の結果次第では他の候補地が浮上する可能性も十分にあります」