【金曜】東上野グルメ 四文屋と記憶の走馬灯

2015.05.15 / 連載

復活! 東上野グルメ第24回 四文屋

おはようございます。辛口コメントが信条の編集部黒幕でございます。休刊でござます。本当にこれまで本誌を支えていただきました読者、協力者の方々にはお詫びの言葉もございません。そして、私は酒におぼれていくのでございました。

「いっそ死のうか笑おうか」。そんな心境で向かったのが、秋葉原の「四文屋」でございます。なぜ四文屋かといいますと、大昔、編集プロダクションにいたころに小学館様の「名探偵コナンの日本史の謎〜江戸時代編〜」という本をつくっていたときを思い出したのでございます。20代の懐かしい記憶。

そもそも江戸時代の四文屋というのは、現代でいう「100円ショップ」と「リサイクルショップ」を足して2で割ったようなものでございまして、そこでお宝をみつけることができる江戸の町民は「目利き」なんて呼ばれたそうでございます。私も「目利き」になりたいな、なんて思っていたころがあったのでございます。

そんなことを思い出しつつ、店内に足をふみいれると、そこには「タン100円」「つくね100円」「ランプ100円」「シマ腸100円」「チレ100円」「テッポウ100円」と四文屋の名にふさわしいメニューが並んでいるのでございます。しかも、何を注文しても美味い。酒も美味い。ビール、キンミヤ、黒マッコリ……。すべて美味いのでございます。

一方、思い出すのは編集プロダクション時代の記憶。単行本をつくるために、美術館や博物館から写真を借りまくり、原稿をチェックしては流し込んで、またチェックし、その上、雑誌の企画をすすめて、気づけば3日くらい家に帰っていないこともしばしば。神保町で深夜やっている店はほぼ制覇したくらい、神保町に入り浸っていた頃が走馬灯のように蘇るのでございます。当時は、面白いネタを掘り出して編プロの社長から「目利きだねえ」なんて言葉をかけてほしくて、竹中労や梶山季之、草柳大蔵などの本を古本屋で見つけては、貪るように読んでいたのでございます……。

話がとっ散らかってしまいましたが、結果飲み過ぎて、二日酔いに苦しんだのでございました。

四文屋秋葉原店:食べログ3.52

[月~金]
16:30~23:30(Food L.O.22:45)
[日・祝]
14:30~23:00

夜10時以降入店可、日曜営業

 

文・写真/黒幕

 

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