【金曜】東上野グルメ 秋葉原のニセモノ大喜
2015.06.26 / 連載復活! 東上野グルメ第30回 粋な一生
おはようございます。辛口コメントが信条の編集部黒幕でございます。相変わらず、本誌休刊中でございます。最近は仕事がないのにも慣れてきました。なので、妄想マガジンの企画書をつくったりして、脳内で楽しんでいたります。そんなことをしていると、やっぱりベースに伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」が底流していることに気づくのでございます。どんなときに気づくのかというと、ライターや連載を考えているときでございます。「藤木TDCさんは外せないな」とか「本橋信宏さんの読み物は欲しいな」とか「警察ものは寺澤有さんだな」とか「久田さんにはアウトロー漫画の系譜を単行本化含みで連載を」とか・・・。で、「今ならどんな企画がいいかな」とか妄想しているわけでございます。で、妄想が現実ではないことを確認すると、鬱になっていくのでございます。
「よし! 死のう!」と思った刹那、隣の席の偏差値35の工業高校卒の豚が「ブヒブヒ」言っていたので、傾聴してみると「死ぬなんて言わないでください。僕、悲しいです。もっと黒幕さんにがんばってもらわないと、僕ががんばらなきゃいけなくなるじゃないですか。ぼく、偏差値35の工業高校卒ですよ。がんばりたくなんてないです。ブヒブヒ」とクソみたいなことを言っていましたので、罰としてラーメンをおごらせることにしたのでございます。
秋葉原で食べログもっとも高ポイントな「くろ喜」は以前このコーナーでも紹介したような気がするので(ログがないので記憶が混乱しているだけで、紹介してないかもしれませぬ)、次点の「粋な一生」に行ったのでござます。次点といえども3.65。かなりの高得点でございます。
来店したのは金曜日の夜19時ころ。秋葉原駅から昭和通り方面を歩いて10分くらいでしょうか。普通なら行列のできている時間帯にもかかわらず、店の軒先には閑古鳥が鳴いていて、とてもビックリしました。嫌な予感が脳裏にべっとり張り付く感じがいたしました。
「初めて入店したラーメン屋で食券機で注文する際には一番左上の食券を買うのが最善の法則」により、豚といっしょに注文した「塩ラーメン」(720円)。なんだか物足りない感じがしたので「バター」(100円)を追加いたしました。
そして待つこと数分。ちょうど、調理場の真ん前のカウンターに座ることができたので、麺をゆでたり盛りつけする姿を見ることができたのですが、嫌な予感はどんどん色濃くなるばかりでございます。麺をゆでるのに使っているのはいわゆる「デボ」とか「振りザル」と呼ばれているド素人向けの、あるいはクソみたいなラーメン屋の使っている調理器具だったのでございます。「おいおい、平ザルじゃねえのか」と豚と会話していると、登場したのが、湯島の大喜とクリソツなラーメン。
一瞬たかまった期待は「お、淡麗系か」と思い一口食べると「あ、ただ薄いだけか」に変化し、「デボだから湯切りがアマいのか」と結論づけられ、「そういや淡麗系を目指すにしては麺が太すぎる」「メンマの水煮をオシャレに細切りにしているのかもしれないけど、味が抜け過ぎ」「緑の葉っぱの意味が分からない」と散々。完全に湯島の大喜のワンランク下バージョンだったわけでございます。
似て非なるものを「似而非(えせ)」というようでございます。読者のみなさまにおかれましては、このような物、人、サービスにはくれぐれもご注意くださいますよう、心より祈りつつ、本日も妄想マガジンの企画をつくるのでございます。
粋な一生:食べログ3.65
[月~金]
11:00~21:00
[土・日・祝]
11:00~20:00
ランチ営業、日曜営業
文・写真/黒幕