【金曜】東上野グルメ カルマと輪廻の激辛ラーメン

2015.05.22 / 連載

復活! 東上野グルメ第25回 鬼金棒(きかんぼう)

おはようございます。辛口コメントが信条の編集部黒幕でございます。先週もお伝えしたとおり、本誌休刊中でございます。編集するものがない編集者。まさに喜悲劇でございます。仕方なしに、昼間っから毎日のように上野のパチンコ屋に入り浸っておるのでございます。人間のクズのような生活を送っておりました。

そんな自分に嫌気がさし、自暴自棄にもなりました。「こうなたら、死ぬほど激辛ラーメンでも食うか。何か新しい世界が見えるかもしれないし」と訪れたのが、神田のラーメン屋「鬼金棒」でございます。

ワタクシが注文したのは「特製カラシビ味噌らー麺」(1000円)。食券を買って待つこと数分。目の前に現れたのは、見ただけで激辛の地獄のカマドでございました。

「そうか、ついに地獄へ落ちるのか」「そういえば、新人の編集部員に『死ね』『消えろ』と言って何人辞めさせたか分かんないしな」「編プロ時代も許可とらない泥棒ロケをしまくったし」「日刊スポーツのカメラマンのむなぐら掴んで放り投げたこともあるしな」「自称カジノの専門家のペテン師っぷりを大爆笑したこともあったし」・・・。

生前の悪行が走馬灯のように蘇ってきたのでござます。ワタクシのような小さな人間にも人間関係のマンダラ(小宇宙)がございまして、そのマンダラには仏によって課せられた「業」(カルマ)が深く浸透しているのでございます。そして、業の深いワタクシは輪廻転生で、次はムチムチ巨乳のロリ顔美少女に生まれ変わり、ストーカーに追い回されるのでございます。

何千年、何万年と繰り返されてきた輪廻転生、そしてワタクシの「業」(カルマ)の深さを考えつくしておりましたところ、気づいたらラーメンの丼は空っぽになっていたのでございます。

なんとかラーメンの記憶を呼び起こそうとしても、頭をもたげるのはトロトロのチャーシューと、木曜日連載の美人コンサルタントが本当に美人すぎるというかすかな記憶のみ。

そして、「大江戸捜査網」の隠密同心心得がリフレインするのでございました。「死して屍ひろう者なし」「死して屍ひろう者なし」死して屍ひろう者なし」「死して屍ひろう者なし」「死して屍ひろう者なし」・・・。

鬼金棒:食べログ3.56

[月~土・祝]
11:00~21:30
[日]
11:00~16:00

日曜営業

文・写真/黒幕

 

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