【水曜】第94回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2016.02.16 / 連載

第94回 業界も襟を正すべき

ある元スポーツ選手が「容疑者」になってしまいました。疑惑が報じられてからはタレント活動も縮小してたようで、主な収入源は来店イベントだなんて言われてますよね。逮捕される直前にも関西ホールで営業をしていたみたいで、限りなくグレーな人でも集客につながるなら起用するという、この業界の逞しささえ感じます。

 その元スポーツ選手、以前には某チェーンのイメージキャラクターを務めていたり、さらには機種のパネルや登場キャラクターになっていたりと、業界ベッタリというイメージを持つ人も少なくないでしょう。いくら業界全体が健全化を叫んでも、どんな関係性があるにしてもこういうことをやっていては一般層からは邪推されてしかるべき。今回「容疑者」となったことで、そんな過去はなかったことになるのかもしれませんが、記憶からは消えないし、数多あるネット情報としてもずっと残っていくのは間違いありません。

なにかとイメージが悪いといわれるこの業界は、好感度を高めるための活動が組合や団体を中心に行われています。だからこそ人選には慎重を期すべき だと思いますし、邪推されないような行動を取るべきでしょう。人の噂は75日なんていわれますけど、怨みつらみは決して忘れません。ましてや設定漏洩みたいなものが疑われるイベント的なものは、当該ホールだけではなくチェーン全体、さらに業界全体のイメージダウンにもなるのですから、個々のホールが改めて襟を正すべきでしょう。そもそもやるなと行政からいわれているものを脱法的にやること自体、きっと会社のホームページに書いてあるであろう「コンプライアンス」からはかけ離れたことです。個人的には昔のグレーの範疇に留まらない時代が好きですけど、それならそれで「コンプライアンス」なんて口が裂けても言っちゃダメですし、自己責任として団体にも組合を敵に回してやればいいんですよ。でも少しでも組合や団体の庇護に寄るなら、しっかり自らを律するべきだと思います。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵(きなくさぞう)

学生時代にパチンコ・ パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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