【水曜】第117回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2016.07.26 / 連載

第117回 史上最大級のファンイベント

24日に開催された「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル 2016」。コミケなどでおなじみの東京ビッグサイトに集まったファンは1万6000人超と、メーカー主催のファインイベントとしては間違いなく史上最大でした。

ホールにとっては当日の稼働が落ちてしまった可能性もあり、複雑な気持ちかもしれません。しかし会場で新機種を試打したユーザーは、ほぼ間違いなくホールでも打つはずです。少なくとも、ただくじ引きができるだけのファン感謝祭よりは意義があると思います。

筆者はタレント的なライターではなく、あくまでいち記者として当日の様子を取材していましたが、こんなオジサンにも声をかけてくださる方がいて恐縮するばかり。会場では試打だけではなく、アトラクションやステージイベントも盛りだくさんでした。それを楽しんでいるファンの姿を見ていると、「まだまだこの業界、捨てたもんじゃないのかな」と思います。

ビッグタイトルを複数持ち、地力や体力がある両メーカーだからこそ、これだけの規模のファンイベントが開催でき、多くのファンが集まったのでしょう。しかしこの業界のメインになるべきなのは、やっぱりホールだと思うんです。

どれだけメーカーが頑張っても、ファンが実際に機械に触るのはホールです。どんな素晴らしい機械でも、ホールでの使い方が悪ければ失敗の烙印を押されてしまいます。広告宣伝規制でイベントは禁止されていますが、それでも新台入替を筆頭に、ホールができる努力は少なくないでしょう。

利益を取るという大前提はあれど、ファンが楽しめる環境を整えるのはホールの仕事ですし、それをしっかりやってこそのファン拡大のはず。ホールとしてメーカーに言いたいことは多々あると思いますが、そもそもファンの期待を裏切っているのは誰なのか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。東京ビッグサイトに集まったファンは、みんな楽しそうな顔をしていました。そんな顔がホールでも見られるようになれば、自然とファン人口も増えると思いますから。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵(きなくさぞう)

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始め たファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入 は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点, ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル 2016