【水曜】第119回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2016.08.09 / 連載

第119回 「パチスロの日」の悪かったこと、良かったこと

8月4日はパチスロの日でした。ファンも業界内の皆様にとってもすっかりお馴染みになったであろうイベントです。今年も秋葉原では関連団体が中心となって開催されました。

筆者も毎年取材していますが、正直なところ、今年はこれまでに比べてなんとなくこじんまりとしたなという印象です。いわゆるアトラクション的なものが少なく、また有名芸能人の招聘もなし。さらにエントリーしたホールを中心に盛り上がるゆるキャラグランプリも行われず……。持ち帰ったカメラの写真点数が例年より少なかったので、そんなことを思い返しました。

ただ最新機種の試打コーナーは今までで最も広いスペースが用意され、試打機の台数も過去最高に。これ、実は最も大事なことではないかと思いますし、漫画「孤独のグルメ」の言葉を借りれば、「こういうのでいいんだよ」と心の中でつぶやいてしまいました。

ファンを増やすには、実際にパチスロってこういうものだと触ってもらうことが大切なのは間違いありません。また既存のファンがホール導入前の新機種を触ることで、ホールの稼働に反映されることにもなるでしょう。

筆者も少しだけ手伝ったことがありますが、広告代理店などのイベント屋さんはいかに催しを派手にするかばかりに気を使っていて、本質を見失ってしまいがちだと思うのです。確かに有名芸能人を呼べば業界メディア以外にも取り上げられるかも知れませんが、イベントがターゲットとする人たちに響くのかどうかは疑問が残ります。今回の試打コーナーはそんな観点から考えると良かったなと思うわけです。

そういえば先月の「ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル 2016」でも、最もスペースを割いていたのは試打コーナーでした。メーカーは機械が主役であることをしっかり分かっているんだなと感心しましたし、団体が主催するイベントもこの路線を継承していただきたいものであります。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵(きなくさぞう)

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

【水曜】第119回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点, パチスロの日, ユニバーサルカーニバル×サミーフェスティバル 2016