【会員限定】猿でも分かるパチスロ規制変更/5号機に激震

2014.09.04 / ホール

遊技機メーカーがホールへ機種を卸すために、まずは保通協(保安通信協会)の型式試験を通過させなければならない。今回は型式試験の一部が問題視され、メスが入ったのである。その結果、試験内容が変わりパチスロAT機、ART機の多くが影響を受けることになりそうなのだ。

具体的には「出玉率55%以上についての試験内容の変更」と言われる箇所だが、これは通常時のベース自体が55%という意味ではない。「ジャグラー」や「ハナハナ」などのボーナスのみ搭載の機種は(BIG+REG〝MB〟+小役)の合計値で55%を下回らなければいいという話なので、設定1でも55%を大きく上回ることから影響はない。今回大きく影響を受けるのは「AT機」である。

AT機の一般的なロジックは、中・右からの押し順ベル(※ここではメイン小役をベルと表記)を高確率で設定し、通常時は左からの押し順を厳守させることで、そろわないベルを作るところにある。「◯◯RUSH」「◯◯チャンス」などのAT状態へ突入すると「押し順発生」+「ペナルティが発生しない」状態へと移行するわけだが、これはRT(リプレイタイム)とは異なり、リプレイ確率の向上ではなく、通常時に上記2つが加えられただけの状態である。ベルの割合比率は左からの押し順「1」に対して、中・右からの押し順の合算は「9」というのが主流である。このベルの割合に今回の問題が大きく関わっており、どこから押しても55%をキープさせるためには、6種類(左・中・右、左・右・中、中・左・右、中・右・左、右・左・中、右・中・左)の押し順を均等に振り分ける必要性が出てくるのだ(どこから押しても55%を下回ってはダメ)。そうなると通常時のベースが格段にあがり、コイン単価は2円前後になることが予測される。2円前後、つまり、ボーナスのみ搭載機種よりも粗利が取れなくなってしまうことになる。

無論、これは行政側からの話しを鵜呑みにした場合であるが、とりあえず今はメーカー開発陣の「解釈の仕方」に期待せざるを得ない。さらに分かりやすくするために、今回の一件を箇条書きにて。

【パチスロ規制変更のポイント】

◯9月16日持ち込み以降の機種は試験内容が変わる

◯ボーナスのみ搭載の機種は影響なし

◯制限は厳しくなるがAT・ARTともに作ることはできる

◯コイン単価の高い機種を作るのが難しくなる

◯現実的にはATよりもART+ボーナスタイプが作りやすくなる

◯先が見えるまで中古機が高騰し、新台、中古台のどちらを買うか選択肢に迫られる

※写真はイメージです。

ART機, AT機, ジャグラー, スロット, ハナハナ, パチスロ, 保安通信協会, 保通協, 内規変更, 型式試験, 日電協, 規制強化