[WEB小説]とあるパチンコホールオーナーの夜の遊び方(第九夜)「六本木や銀座遊びをするパチンコ天上人たちよ、聞け!」
2024.09.25 / 連載キャバクラとパチンコに共通する問題点
かけるんとひめかのネット記事を見ていたら、「1人あたりの客単価が増えている」と昨今のキャバクラ界隈の問題点が書いてあって、パチンコとまったく一緒になっていた。
今のスマスロなんかも1日打とうと思ったら10万は覚悟しなければならないし、たしかにそうだ。
俺はそんなにキャバクラが好きなわけではないので、1回行って4万くらい使ったら終わりというような感じなのだが、六本木や北新地に行くと、すぐに「シャンパン入れて」だのなんだの言ってくる。

キャバ用語に「信号機」というのがある。アルマンドのゴールド、ロゼ、グリーンのボトルを並べて信号機に見立てるという遊びだ。くだらん。
もっとくだらないのが、「遠隔シャンパン」というキャバ用語だ。「来てよ」という営業LINEに「行けたらね」と返すと、「ねーじゃー遠隔してよ」と言ってくる。
遠隔シャンパンとは、客が店にも行かずに嬢とも会わずに、ただただシャンパンの代金を店の口座に振り込むというものだ。「今月ノルマがやばい」「これ以上売上ないと退店させられちゃう」という建前でお金を振り込んでくださいといってくるのは、バカとしか思えない。
それで「行かない」と断ると、嘘つき呼ばわりされる。

そもそもキャバクラなんて、
・店や嬢の事情に合わせるよりも自分のペースで行きたい。
・挙げ句の果てには嘘つき呼ばわりされて、ますます足が遠ざかる
・もうこのご時世、行ける人が限られている遊び。
それがキャバクラの置かれている現状なのかもしれない。
嬢はノルマにせっつかれているので、客の心が荒むようなことも平気でしてくれる。産業はマーケットがシュリンクした時に、客単価を上げると言う行動に出てもっとやばい世界線に突入していく。
あれ、なんだかパチンコと一緒だぞ(笑)。
だから、最近はなるべく夜のお店には行かないし、行っても連絡先を交換しないようにしている。営業のLINEをもらって煽られて店に行くよりも、単価の低いパパ活女子のほうがなんぼかマシだ。
もちろん金がかかるパパ活女子もいるが、そういう人は深追いしなければいいだけ。
やっぱり20代の女の子と喋ってる時間は、脳を活性化させてくれる。今流行っている韓国コスメとかファンションとか新しいブランドにも詳しくなってくる。

業界の重鎮に伝えたいこと
もしこれを読んでいる業界の重鎮がいるとするなら、六本木や銀座の夜遊びはほどほどにしてもっと仕事に励めと言いたいね。そういうところにどっぷり浸かっているとお金に対するありがたみが薄れていってしまうよ。
パチンコを打つ人たちの庶民感覚を勉強した方がいい。俺もキャバクラに行くこともあるけど、たまにだけだから(笑)。
銀座で酒飲んで月に500万。マックスでパパ活したとしても月に30万はいかない。

庶民の生活じゃ到達できないようなところで、貴族みたいに生活している天上人たちが世の中にはいるんだ。そんな人たちにパチンコを打つ人の気持ちは分からんだろうねと、木村哲治は問いたいわけなので、銀座や六本木に繰り出さずにパパ活やってみなさいよ。俺の言っていることがわかると思うから。
ただ、パチンコホールの客単価が上がっているという点については、そういう機械が増えているから、ホール側としては何もできない。客単価下げてお付き合いしていきたいなというのはありますけどね。
原案・木村哲司(仮名)
「さてこれから第二の人生を始めよう」。仕事はデキるが、幸か不幸かバツイチになり、金と時間を持て余してしまった40代の某パチンコホールオーナー木村哲司は、今日も夜会を求めて街を彷徨う。実在する人物の実体験をベースにしたファクション新連載。(文・PiDEA X編集部)