中古機販売会社の名バイヤー、ケーエス販売福原氏が中古機トレンド情報を読み解き、ホール関係者が大事に使っていこうとする機種をピックアップ。ユーザーが狙うべき機種を厳選して紹介していく。
新台ヒット機種少なく 10月は中古機取引が活況
中古機市場の動向を知ることで、今後力を入れて使われそうな機械を探っていく連載の4回目となります。
先月号でもお伝えした通り、10月はスマパチの「新海物語」「義風堂々!!」やP機の「かぐや様は告らせたい」「世紀末・天才バカボン〜神 SPEC 凱旋〜」、パチスロではスマスロの「転生したらスライムだった件」や「エヴァンゲリオン〜未来への創造〜」など人気コンテンツの最新作や注目タイトルが複数導入となりました。しかし残念ながらヒットした機種は少なく一部機種は早々に稼働貢献終了という状況でした。
その影響もあってか、これまでは中古機の取引が停滞していたのですが、10月は多くのホールさまから問い合わせをいただき、取引が活発になってきました。
これまで200万円を超えるほどの高額だった「エヴァ咆哮」ですが、年末に後継機となる「シン・エヴァンゲリオン」が登場することもあってか、60万円前後と金額が落ち着いてきて、売買が増加。合わせて「エヴァ咆哮ライト」の取引も増えていました。また、本企画でもピックアップしていた「P真・一騎当千〜桃園の誓い〜」も活発な取引となり、多くのホールさまに中古機として導入されていくことになります。今後の状況がどうなるのか、注目してもらいたいところです。
パチスロは「カバネリ」の取引が増加 ファミスタやグランベルムも人気
一方のパチスロは60万円から70万円くらいで推移していた「カバネリ」が大量に中古市場に流れてきて、現状は40万円前後まで金額が下がってきたこともあり、取引が増えてきています。導入から1年以上にわたってヒットしている機種ですが、今後は中古機で新たに導入するホールさまも増えていきます。稼働が期待できる機種なので、増台されるホールさまがあれば積極的に狙ってみるのも面白いかもしれません。
また、台数は多くないですが「ファミスタ」や「グランベルム」の需要も増えています。売りたいというホールさまは少ないので、今後もしかすると狙い目機種になってくるかもしれません。動向を把握してまた本連載でも取り上げていきたいと思います。
活発な取引で見えてきた 注目の3機種をピックアップ
先月までは「ほしいという声は上がるがホールさまが手放さない機種」の中から注目機種をピックアップしてきましたが、取引が活況だった今月は、シンプルに「需要が多い機種」より、今後大事に使われそうだと思う機種を取り上げたいと思います。
まずはパチンコの「Pかぐや様は告らせたい」(SANKYO)です。10月に導入されたばかりの機種で、中古機相場は40万円前後となっていますが、値上がり傾向にあり、欲しがっているホールさまが非常に多い機種です。稼働状況をみても新台の中では良い結果を残しており、長期稼働を視野に入れているホールさまも多いようです。「Re:ゼロ鬼がかりver.」や「エヴァ咆哮」に次ぐ機種なるかもしれませんので積極的に狙ってみてはいかがでしょうか。
次に取り上げるのはスマスロの「ヴァルヴレイヴ」。こちらは導入からまもなく1年が経とうとしていますが、多くのホールさまから問い合わせが増えていきている機種となります。九州でオープンした大型のパチスロ専門店でも大量設置が話題となっていますが、設定6の出玉性能が高く、魅せ台としてもアピールしやすいこともあり、今後も活躍が期待できそうです。
最後に取り上げるのはスマスロの「主役は銭形4」です。こちらも中古機取引が活況で、欲しがっているホールさまが多かった機種でした。以前にスマスロの「からくりサーカス」をおすすめ機種としてピックアップしましたが、本機も同じような状況で増台を視野に中古機を集められているホールさまが多く、増台をアピールされているケースも増えています。データをみても堅調な稼働をキープしているため、しばらくは活躍が期待できそうです。
需要が多い機種は当たり前ですが、相場が値上がっていきます。またホールさまが重宝している機種は中古機市場に流れてこないのでさらに値上がります。こうした価格の変動を把握していけば、狙い目機種の参考になっていくと思いますので、ぜひ動向をチェックしてみてください。