パチンコ店の１８歳未満入店禁止ルールを考える-いまさら聞けないパチンコの常識Vol9

 

18歳未満の遊技は誰が
どう罰せられるのか？

さて今日もよろしくお願いします。人事総務部のチェリーこと紗倉千江里の月イチ研修「いまさら聞けないパチンコの常識」。知っているようで、でも実は人から聞かれたらちゃんと答えられないことを改めて勉強するお時間です。

前々回、パチンコ屋さんに子どもは入れないのかという問題をやりました。あの時は、子どもの車内放置の問題の話だったので、小学生とか乳幼児を対象にしたお話でしたが、今日はもう少しシビアなお話です。ずばり、パチンコ店18歳未満入店禁止ルールのお話です。

そんなの当たり前じゃん！って思ったそこのあなた、では、ウチのお店で１７才の高校生がパチスロを打っていたら、誰がどう罰せられるのか？この問題についてはここにいる15名の皆さんに事前アンケートをしています。アンケートの結果がこちら。 

18歳未満の遊技は誰が
どう罰せられるのか？

まず「停学になる」と答えた人。確かに高校生がパチンコ屋にいったら停学になるという学校は少なからずあると思います。私の同級生の何人かも、高校時代、朝イチお店に並んでいたら、先生も並んでいたらしく、そこで注意してくれればいいのに泳がされ、同級生たちが狙い台を抑え1ゲーム目のレバーを叩いたところで捕まるという事件があったそうです。その後、彼らは停学になりました…ってそんな話じゃなく、あくまでお店側の視点で考えてほしかったです。

さて次に、「警察に怒られる」と書いた人が5名もいますが、怒られるだけで済むならそれは大きな問題とは言えません。社会人になってそこそこ経験を積むと、噂のビックモーターの社員さんとかじゃない限り、普通はもう誰も怒ってくれなくなります。怒られないことが当たり前というのもそうですが、怒るのってとてもエネルギーがいることで、それでも怒られるようなことをした場合は、もうルールに則って降格されたり言及されたり、何かしらの罰則を受けることになります。

で、その罰則ですが、「営業停止になる」って答えた人と「指示処分になる」って答えた人がいますが、正解は「営業停止になる」です。

風営法の違反には処分の量定基準というのがあって、AからHの8段階の処分内容になっています。その中で「18歳未満の遊技」は量定B、40日以上6カ月以下の営業停止処分になります。仮に6カ月もお店が営業できなければ大損害になります。たった1人の17歳の子がパチスロ打っていただけで何千万円もの損害が出るんですよ。だから店長たちは、少しでも疑わしいお客様がいらしたら身分証明書の確認を行ってと口酸っぱく言うんですね。

年齢確認を怠ると
重大なリスクが！

でもここまではパチンコ店で働く人なら当たり前で知っていること。ここからは応用編です。

では18歳になった高校生がパチンコを打つのはOKでしょうか？ う～ん、この問題、実はとても難しいのですが、法的には禁じられていません。しかし業界団体ではあくまで自主規制として高校生の入店をお断りしてはいます。ただ現実問題として、年齢確認しても18歳だし、高校生なのかそうじゃないのかなんて自己申告以上の確認はできないですから、大手さんとかでも、それ以上は突っ込まないというか突っ込めないという話を聞いたことがあります。

あとこれはTwitterで誰かが書いていて確かにそうだなと思ったことですが、18歳以上でパチンコ遊技はできても、お酒やタバコは20歳からなので、賞品で提供してはいけないです。カウンターで18歳以上か否かの年齢確認だけして、間違ってお酒を渡してしまって、そのお酒を飲んだ未成年が、例えば重大な交通事故を起こしたりした場合、お酒を提供したということで、営業停止どころか営業許可の取り消しにまでなりかねない事案になります。

成人年齢は18歳に引き下がったけど、お酒もタバコもまだまだ20歳からです。案外このことに関して曖昧になっている場合がありますから、皆さんもカウンター業務をする際は、十分に気を付けてくださいね。

最近は、SNSのおバカな投稿で飲食店が被害を受ける事件が多いですが、パチンコ店の場合、「17歳がパチンコ店で遊んでみた！」みたいな動画をアップされたら、この場合、投稿者よりもパチンコ店の方が大炎上しますし、それこそ営業停止ノンストップになります。最近の若者はパチンコも打たないし、お酒も飲まないし、タバコも吸わないという話はありますが、それはそれ、これはこれ。本当に、本当に18歳未満の入店に関しては最大限の注意を払ってください。