フィールズは営業利益が前年同期比11倍、ほか

2023.08.14

【フィールズ】

円谷フィールズホールディングス<東証プライム2767>は8月9日の大引け後に決算を発表。売上高303億3500万円(3.7倍)、営業利益20億2500万円(11倍)、経常利益21億8500万円(7.5倍)、純利益13億8400万円(黒字転換)と、素晴らしい経営成績となった。

ビスティブランドの「コードギアス 反逆のルルーシュ Rebellion to Re;surrection」が2万台、エキサイトブランドのスマパチ「ベルセルク無双」が1万4000台。さらに不動の人気機種へ成長した「新世紀エヴァンゲリオン ~未来への咆哮~」の再販も重なり、前年同期比11倍もの営業利益を叩き出した。

しかし、通期予想を据え置いたことで株式市場からは材料出尽くしと判断され、発表翌日となる8月10日は株価ストップ安の暴落となった。ダイコク電機株の買い増しが発表されたことから、決算前のダイコク電機も関連性を意識されて急落。こちらもストップ安で引けている。

 

【平和】

平和<東証プライム6412>も8月9日の大引け後に決算を発表した(括弧内は前年同期比)。売上高は349億4200万円(+0.6%)、本業の儲けを示す営業利益は74億9100万円(-4.6%)。本業以外の収益や損失を考慮した経常利益は74億3600万円(-5.0%)、最終の利益となる純利益は49億4300万円(-7.7%)で着地した。

ゴルフ事業は前年同期と比べプラスを確保したものの、遊技機事業は伸び悩んだ。パチンコは「ルパン三世 THE FIRST」、「バイオハザード RE:2」などを発売。販売台数は1万台(前年1万6千台)にとどまった。これを受け翌10日の株価は軟調に推移し、一時、年初来安値となる2204円を付けた。

 

【オーイズミ】

8月10日にはオーイズミ<東証プライム6428>が決算を発表した。売上高54億2900万円(65.2%増)、営業利益2億4000万円(-27.7%減)、経常利益2億3800万円(-29.0%減)、純利益7100万円(-65.7%減)と、減益での着地になっている。

販売されたのは「パチスロOVERLORD絶対支配者光臨Ⅱ」の再販と、連結子会社となった高尾のパチンコ「銭形平次3お静99」が中心。ビッグタイトルのリリースは第4四半期に予定しているため、今期は厳しい販売状況となった。

同社は東証プライム市場に上場しているが、上場維持基準を満たしていない。計画を策定してプライム維持を目指したものの、8月10日のリリースにおいて、東証スタンダード市場を選択することが発表された。スタンダード市場の上場維持基準には適合しているため、同社の株式は今後も引き続き東京証券取引所にて取引される。

 

【ユニバーサル】

ユニバーサルエンターテインメント<東証スタンダード6425>は、他の遊技メーカーとは決算月が異なる。8月9日に2023年12月期第2四半期の決算(中間決算)を発表した。売上高793億500万円(40.8%増)、営業利益107億2600万円(13倍)、経常利益284億500万円(2.1倍)、純利益209億5200万円(3.1倍)。経常利益は通期計画の257億円をすでに上回る進捗率となっており、今後は業績の上方修正も期待される。

遊技機事業ではパチスロの「アナザーゴッドハーデス-解き放たれし槍撃ver.-」と「メイドインアビス」、パチンコの「やじきた道中記」を投入。部門別営業利益は前年同期比49.6%増の76億8500万円に達した。

統合型リゾート事業はコロナの規制緩和に伴い「オカダ・マニラ」の業績が顕著に伸びた。4億1700万円だった営業利益は73億1300万円に急伸し、今後も堅調な集客を見込まれることから、同社の経営をカジノが下支えすると期待される。

2024年3月期第1四半期(4-6月期)の決算発表, フィールズ, 平和, オーイズミ, ユニバーサル
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