セガサミー3期連続の増収増益と藤商事の上方修正

2023.05.02

4月28日、遊技機メーカーの先陣を切り、セガサミーホールディングス<東証プライム6460>が2023年3月期の通期決算を発表した。

売上高は3,896億3,500万円(21.4%増)、営業利益467億8,900万円(46.0%増)、経常利益494億7,300万円(48.4%増)、純利益459億3,800万円(24.1%増)と、前期がP機S機の莫大な入替需要を受けての急上昇だっただけに心配されたが、実に3期連続の増収増益となった。

遊技機、エンタテインメントコンテンツ(ゲーム)、リゾートと、すべての事業ドメインで増収増益を記録した。

また、前期の年間配当を41円から59円へと増額修正した上で、今期は12円減の47円へ減配すると発表した。加え、上限800万株(上限100億円)の自社株買いを発表している。

事業ごとの経営状況を見ると、やはり遊技機事業、特にパチスロ部門の伸長が著しい。

甲鉄城のカバネリが35,341台、幼女戦記が15,200台と、6.5号機の販売台数は94,966台にも達した。特にカバネリは再販を繰り返しつつ高稼働を維持していることから、今後の増産も期待される。

パチンコ部門においては真・北斗無双 第4章が34,387台と全体を押し上げつつ、ビッグドリーム3、七つの大罪2、TIGER & BUNNYらがそれぞれ12,000台を販売した。パチンコの販売総数は103,556台となり、10万台の大台を回復している。

エンタテインメントコンテンツ部門では引き続き、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」が売上を牽引し、これに「PSO2 ニュージェネシス」が加わった。

リゾート事業においては、政府の観光需要喚起策を受けて宮崎県のフェニックスリゾートが急回復。セガサミーグループとなって以来初の黒字化を達成した。

決算発表が行われたのは取引所の休憩時間となる4月28日昼11:30だった。好業績ゆえ後場の取引に期待が集まったものの株価は下落。それでも引けにかけて買いが入り、本日5月1日の取引では一時、前日比5%近く高い2,674円の値を付けた(終値は2,650円)。

同じく4月28日、藤商事<東証スタンダード6257>は業績の上方修正を行っている。

売上高348億円(前回予想340億円)、営業利益38億円(同30億円)、経常利益40億円(同31億円)、純利益53億円(同25億円)。繰延税金資産を計上したことで、法人税等調整額(益)として▲20億4,600万円が計上され、純利益を大きく押し上げた。

上方修正の理由としては遊技機の販売好調が上げられる。とある科学の超電磁砲 最強御坂ver.を筆頭に、通期販売台数の予想を88,000台から89,000台へと修正した。

ただし株価の反応は鈍く、5月1日の終値は前日比-2.2%の1,471円であった。

 

 

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