くずぱちの裏話、もぐらは裏では「オクラさん」ー岡野陽一のパチンコ人生訓Vol22

2023.04.28 / 連載

「借金芸人」岡野陽一が送るPiDEA新連載!
パチンコを打っていく中で岡野陽一がたどり着いた人生の境地を、月替わりの金言とともに語る。


今月の金言

くずぱちの裏話

もぐらは裏では「オクラさん」

:岡野陽一 ※PiDEA Vol.198掲載分


ある方に「くずパチももうすぐ100回ですね!」と言われて「そうだったんだ」と気付かされたのですが、今回のテーマはくずパチの裏話ですか。はいはい、裏話ございますよ。
くずパチというのは、ご存知の通り、演者は僕と鈴木もぐら。それから、カメラマン兼編集の「マッシュ」と「トマ神」というのがいて、この4人で撮影を行っています。
喫煙所なんかも常にカメラが回りっぱなしで、1回13時間実戦の収録だったら本当に12時間くらいしゃべっているんですけども、1回の収録が20分くらいで3本の動画に分けて編集されます。ということは、ヤツらは毎回11時間分くらいはカットするワケです。くずパチでは、ヤツらが編集の権限をすべて持っている神様なので仕方がありません。で、ある時トマ神がもぐらのことを「オクラさん!」って呼んだんですよ。それも裏で言い慣れている感じで。

YouTubeのパチンコ動画って、普通出玉がある回がいいじゃないですか。でもヤツらは全然出玉回を喜ばないんです。特にもぐらが当たったりするともう死んだ魚の目ですよ。むしろ僕らがハマってゲボ吐きそうになっているシーンばっかり喜んで使うんです。めちゃくちゃ調子いい時なんか「これ、1本にしかなんねぇな」とか後ろで言ってくるですよ。
多分、これは苦肉の策を強行した結果です。最初は出玉で動画をつくろうとしていたけど、あまりにも僕らが確率通りに引かないもんだから、ヤツらは苦しんでいるシーンを引き伸ばす能力に長けていってしまった。逆に出玉の映像はどうやったらいいか分からないんですよ。

だから中途半端に出すもぐらのことを裏で「オクラさん」って呼んでいるんでしょうね。トマ神とマッシュは独自の進化を遂げたんでしょうね。

必ずカットされるトーク
「面白いけど尺に入らない」??

正直なところ、どのシーンが使われているかすべてを確認しているわけではないので、未公開シーンやトークと聞かれると分からないのですが、「使われない会話」の傾向はある程度つかんでいます。その中には「なんでコレが使われないんだろう」と首をかしげるようなことも多々あります。

最近スマスロが登場してきたこともあって、パチスロを動画で打つようになってきたのですが、設定とかそういう話は必ずカットされますね。ストレートな表現ではダメということなら、じゃあ海物語の図柄に例えてみようと。僕らがタコ漁師で、収録をしているガーデンさんは「タコの生息地だ!」とかね。こういうことを粘り強く言っているんですよ。

もちろんパチンコ業界的にNGな発言があることは理解していますが、設定はいいじゃないですか。そんなことを言うと、ヤツらは「面白いんですけど(尺に)入らないんですよ」と言うわけです。テレビだったら分かるけど、YouTubeなんて動画の長さは自由だからそれは通りませんよというような戦いを常に裏で繰り広げていたりします。

YouTubeという働き方が
パチ仕事のイメージを変えた

さてそんなくずパチですが、芸能界の方からもたまに「見てる」と言われます。最近では、DJ KAORIさんとか、藤田ニコルさんとか。養成所で同期だったヤツとかは「子供に見せている」と言ってくれます。いいんです。くずパチはある意味教育番組ですから、諦めない気持ちとか、人生なんでも上手くいかないよというのを青少年に見てほしいですね。だから子供に見せてくれているのはありがたいです。  とまぁ芸人界隈でもこのところ、非常にパチンコ系の仕事が増えているように感じます。正直な話、昔は「パチンコの仕事したらおしまいだ」という空気がありました。昔は芸能人にとってパチンコの仕事って〝天下り先〟みたいなところがあったじゃないですか。でも今は、その時々の売れっ子の芸人さんとかも出演されていて、もうそんなことないですよね。

僕の場合は「おしまいでいいし」と思っていたので、最初から気にしていなかったのですが、なんというか、これはもう時代の変化でしょうね。YouTubeやSNSなどでメディアのあり方が変わりましたよね。それこそ以前は、YouTubeですら「芸人だったら出たらはずい」なんて雰囲気がありました。「テレビの敵」というわけじゃないですけど、そういう位置付けだったというかね。「YouTuberじゃねえんだから〜」みたいに、今はもうそんなお説教を垂れてくるヤツもいなくなりましたし、やっぱりそれはYouTubeでかいですよね。好きなことできますしね。

そうそうYouTubeといえば、僕の知らないうちに、僕のネタ動画がアップされていました。メカに強い事務所の方がやっているので僕は関与していないのですが、あんまり見てくださいということもないですし、勝手にファンの方が上げてくれている感覚です。

好きなことをして生きていたい僕としては、YouTubeは合ってそうに思われますが、今からやんのもなあというのもあって、面倒なので怠けています。一回やり出すと大変だと思うし、それが僕のライフスタイルを逆に崩す恐れがあるのでやりません。事務所からは「やってほしい」雰囲気は感じますけどね!

ヤツらは全然出玉回を喜ばないんです。
特にもぐらが当たったりすると
もう死んだ魚の目ですよ。

 

 

 

 

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