そもそも射幸心ってなんですか?ーいまさら聞けないパチンコの常識vol4

2023.03.15 / 連載

 

射幸心というナゾの言葉

おはよーございまーす。今月も始まりました毎月恒例「いまさら聞けないパチンコの常識」のお時間です。担当は私、永遠の29歳人事総務課のチェリーこと紗倉千江里です。入社2年目の皆さんと私と、サクランボみたいに二人三脚でパチンコ業界の常識についてちゃんと学びたいと思います。

今日のテーマは今、パチンコ業界一番のホットワード「広告宣伝」に関するお話です。といっても、この広告はOK、あのLINEはNGとか、そういうことを学ぶんじゃないんですけどね。

今日の勉強は、パチンコ屋さんの広告宣伝にとって、一番大事な言葉「射幸心」についてです。

まず皆さんは「射幸心」という言葉を聞いたことがありますか? ある、ある、ある、ある。さすがに1年間パチンコ屋さんで働いていると、「射幸心」という言葉を聞いたことはあるみたいですね。

じゃあ次の質問です。「射幸心」とはどういう意味ですか? この質問、皆さんの先輩の主任さんとか、店長さんに聞いてみてください。もしかしたらちゃんと答えられない人がいるかも知れません。「射幸心」の本当の意味も知らないで、「この広告は射幸心をあおりすぎ」だとか、「パチンコはなんだかんだ言っても射幸心の商売だから」とか言っちゃってる人もいるかもしれません。

この「射幸心」という言葉は、パチンコ屋さんで働く以上、絶対に知っておくべき言葉です。「射幸心」とは一言で「楽して稼ぎたい心」という意味です。まずはこのことをしっかりと憶えてくださいね。

なぜ射幸心をあおっては
いけないのか?

パチンコ屋さんを取り締まっている法律=風営法には「客の射幸心を著しくあおってはいけない」となっていて、「今日は3台並びで設定6があります!」とか「赤字覚悟の大放出!」とか言っちゃうと、すぐにお巡りさんに怒られたりしますので気を付けてください。

ではここで恒例のアンケートの結果を見てみましょう。アンケートの対象は、ウチの店長や副店長を対象としました。質問は「なぜ射幸心をあおってはいけないのか?」

まず目立ったのが、お客さんがお金を使いすぎるという意見と、近年取り上げられている依存問題の深刻化を挙げている人が多くいますね。約1名、射幸心をあおり過ぎてお店が赤字になり本社で怒られた店長がいるみたいですが、これは無視します。

あと「人生が射幸心」とか言っている人は、「射幸心」という言葉の意味をまったく分かっていないということでこれも相手にはしません。

さて皆さんは何が正解だと思いますか? これ、私の推しのリヴァイ兵長並みに厳しくジャッジするとどれも正解ではありません。じゃあ、なぜなのか? ヒントは「日本の法律が射幸心をあおり過ぎるのを厳しく規制している」という点。さてどうですか?

射幸心は非国民への切符?

なぜ「射幸心」を著しくあおってはいけないのか。

それは日本国憲法と深い関わりがあります。日本国憲法が定める、国民の三大義務ってなんだったか憶えていますか? 「教育」、「納税」、そして「勤労」ですね。日本国民たるもの、正確には日本で暮らす人なら誰でも、この「勤労」の義務を負うんですね。「勤労」とは働くこと。国が国民の安全を担保する代わりに、国民は国のために働いてくださいというのが憲法の決まりです。

さてここで思いだしてほしいのが、「射幸心」の言葉の意味です。「射幸心」とは「楽して稼ぎたい心」でしたね。この「楽して稼ぎたい心」をあおりにあおると、人はどうなりますか? そう、楽して稼げるなら、多くの人は勤労の義務を放棄し始めます。この国の三大義務に反することになるんですね。

なぜ、「射幸心」を著しくあおってはいけないのか。もう分かりますね。それは人が働かなくなっちゃうからです。

パチンコはギャンブルかもしれないけど(vol.1参照)、パチンコ屋さんはあくまで国民の娯楽場でなくてはいけないってことです。 

(関連記事:パチンコって、ギャンブルじゃないんですか?ーいまさら聞けないパチンコの常識vol.1

え? パチンコだけで暮らしている人(例えばパチプロ)ってパチンコが「仕事」だから、その人たちに対しては「射幸心」をあおるのは問題ないのかって? いわゆる専業問題ですね。確かにそういう人もいるかもしれません。というか、います。しかしよく考えてみてください。彼らは果たして国民の三大義務を果たしているのか? 一度、ホールでそんな人を見掛けたら聞いてみてください。「ねえ、あなたは納税してる?」って。

 

 

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