客単価3000円~3500円を見込む スロゲーセン「神田センター」

2023.01.23 / その他情報
景品交換不可のレトロ台ビジネスは成り立つか?

JR神田駅北口徒歩0分、パチスロゲーセン「神田センター」が1月26日にグランドオープンを迎える。運営は、東京都福生市のゲームセンター「タンポポ」を経営している「チームタンポポ」と、チャンネル登録者数6.5万人を超えるYouTubeチャンネル「ぱち馬鹿っ!!」が共同で行う。遊技料金は2時間2000円、3時間3000円、終日4000円の定額制。景品交換はなく、営業時間は午前10時から午後8時までで木曜は定休日だ。

ゲーセンへの業態変更をパチンコの未来につなげる!

「神田センター」の経営に携わる、チームタンポポ・ひげ紳士氏は言う。

「今のパチンコ業界は、新規顧客の獲得や休眠層の掘り起こしに対する施策が足りないと思う。神田センターのようなお店を展開することで、1人でも多くの『パチンコファン』を創造することが、小さいながらも自分の役目だと思っている」

パチンコホールでは遊技することのできないレトロ遊技機には、スペック云々ではなく、その台にまつわるお客さまそれぞれの思い出や当時の感情が染みついているという。その思い出と過ごす時間が、今を生きる活力にもなる。

ひげ紳士氏は、「チャレンジャー幸手店」というぱちんこホールも経営している。

「今のパチンコ業界のスピードは尋常じゃない。法改正。旧規則機から新規則機に。終わったと思ったら次はスマート遊技機。それに伴う出費を考えると、とうてい中小零細ホールは付いていけない。だから廃業も増えるし閉店も後を絶たない。でもそんなホールが、一旦我々のようなゲームセンター方式へ転換し、業界が落ち着いたタイミングでもう一度、パチンコ営業へと戻すという考え方もあるはず」

ゲームセンターへの転換は「逃げ」ではない。もう一度返り咲くための「攻め」でもあるというのだ。

「神田センター」の狙いと目算

「神田センター」の経営陣が目指す目標は、集客数で平日50名、土日祝日90名であり、その内の7割~8割は「終日客(4000円)」というものだ。このラインをクリアすれば、人件費や水道光熱費のほか、期間を限定(ほぼ1000日間)することで周辺相場よりも安く設定された地代家賃も含め、JR山手線駅前の一等地でのゲームセンター経営が可能となる。

経営陣はこの数字に少なからず自信をのぞかせている。

一般のぱちんこホールの平均客単価は2000円前後。「タンポポ」の平均客単価は2500円程度。そして「神田センター」が見込む平均客単価は3000円~3500円である。もちろん景品交換が一切ないので台粗利はほぼ100%、である。開店から2年半が経つ「タンポポ」では、客数全体の約8割が終日料金3000円を支払って遊ぶ。そしてリピート率も高い。もちろん福生と神田では立地条件や客層も大きく異なるが、あらゆる層のあらゆるニーズをかき集め、その上でお店のコンセプトが客に刺されば、決して届かない数字ではないという。

 

地下1階には裏モノ30φコーナーも(左)、2階フロアーには懐かしの5号機が盛りだくさん(右)。
JR神田駅北口を出ると目の前の一等地(左)、営業期間は約3年間(右)

 

 

パチスロゲーセン, 神田センター, タンポポ