スマパチ・スマスロは「慌ててやりすぎたのでは」と阿部理事長/全日遊連理事会

2022.05.21 / 組合・行政

5月20日、全日遊連の全国理事会が開催された。

理事会後の記者会見で前日の19日、ホール4団体の執行部に対して、日工組、日電協、PSA、認証協が行ったスマパチ・スマスロの説明会の感想を聞かれた阿部理事長は「ちょっと慌ててやりすぎたのではないか」という見解を漏らした。その理由として、メーカーは早く出したいという思いがあるのかもしれないが、チップが足りないとか、いろいろ遅れている部分がある。ホール側が聞いても納得のいく回答が得られていない点があるという。

また、当初の説明に比べるとずいぶんと違ってきていることに対して、「どうなのか?」という思いを持っている人も多いという。具体的には共通枠の話もなくなったことや、現行機と「差はない」と言っていたがずいぶん差が出てきていること、供給できる量も不明瞭など、投資に値するものなのか判断がつきかねるというのがその大きな理由だ。

その他、スマスロとスマパチの試作機(らしき)が各1台置かれ、大当たり確率が従来機より重い、コンプリート機能を搭載しているなども説明されたが「いずれも納得いくものではなかった」と感想を述べた。

今後は7月19日にホール全体への説明会が行われる予定だ。

理事会の決議では次期理事長候補者として現理事長の阿部恭久氏を選出した。4月20日から5月11日まで立候補の受付を行った結果、他に候補者が出なかったことから単独立候補となった。慣例に従えば6月24日の通常総会時に開催する理事会で正式に選任される。

阿部氏が理事長に選任されれば2014年に初就任して以来、今期で5期9年目になる。この間、ホールの店舗数、ファン人口ともに大きく減少してきており、組合の存在意義や在り方も改めて問われている。長期政権となる5期目に向けて阿部氏がどのような組合運営で、業界を窮地から引き上げていくのか、そのリーダーシップが注目される。

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