カジノの祭典「G2E」にセガサミーや凸版印刷が初出展

2014.05.21 / カジノ

5月20日、アジアのカジノ業界で最大級の展示会「グローバル・ゲーミング・エキスポ2014(G2E ASIA 2014)」が、マカオのザ・ヴェネチアン・マカオで開幕した。8回目の開催で世界各国から約500の企業が一堂に会し、ゲームマシンや周辺機器、カジノやゲーミングに関わるサービスなどを展示した。また、日本版IR(統合型リゾート)の動向に注目が集まる中、G2E ASIAには約10社の日系企業も出展した。今回は、G2E ASIAに出展する日系企業の中から、初出展を果たした企業を紹介する。

1.セガサミークリエイション株式会社

 昨年、カジノ向けマシンの開発を行うべく設立された同社は、G2E ASIAでプロトタイプを含めた3種類のゲームマシンを出品。中国市場で人気の高い大小(SIC BO)、バカラ、マネーホイール(縦型ルーレット)を、セガとサミー双方で培った技術を駆使して大型の電子テーブルゲーム(ETG)として開発した。どのマシンも、長年アーケードゲームやパチンコ・パチスロの開発を行ってきたセガサミーならではの開発力で見事にアレンジされており、ライブテーブルに匹敵する娯楽性を持つマシンに仕上がっている。透明の円筒の中で浮遊するサイコロで出目の選択を行う大小、巨大な3連ホイールでダイナミックな抽選を行うマネーホイールなど筐体デザインや演出も工夫されており、今後、これらのマシンが設置されればカジノフロアでひときわ目立つ存在になりそうだ。また、プレイヤーが操作するタッチパネルなどの操作性も秀逸で、多くの来場者の注目を集めていた。今後は、大型ETGだけでなく1人用のシングル機も開発していく予定だ。

2.ゲンダイエージェンシー株式会社

パチンコ業界に特化した広告会社である同社は、マカオのカジノ・観光情報を発信するウェブサイト「MacauNow」をG2E ASIA開催初日の5月20日にリリースし、ブース内で同サイトの紹介を行った。「MacauNow」はマカオを訪れる年間約30万人の日本人と、約50万人の韓国人旅行者に向け、日本語と韓国語で現地情報の発信する。単なる観光やグルメの情報だけでなく、カジノゲームの詳しい遊び方や、出入国ガイド、現地SIMカードの使い方などマカオ渡航者にとって必要な情報を詳しく掲載する。さらに、ログインしてグルメなどのクチコミを投稿するとクオカードがもらえるサービスも行う。今後は、現地で簡単に情報が閲覧できるようスマホ用アプリもリリースし、さらに利便性を高めていく予定だ。サイトはこちら

3.凸版印刷株式会社

 パチンコ業界以外の企業からは、大手印刷会社の凸版印刷が初出展を行い、様々なカテゴリーの製品を出品した。タブレットで簡単に会員カードを発行するシステムや、VR(バーチャルリアリティ)技術を使って日本の伝統的な建築物や文化財などをデジタルで疑似体験できるシステムなどが来場者の注目を集めていた。特に後者は、IRと域内の観光地を結ぶプロモーションとしての活用が見込まれ、IRに求められる「地域振興」の一端を担う技術として期待される。また、マシンメーカー向けの展示として、軽量で高精細、高速応答を実現した同社のタッチパネルを出品。同社の技術を結集した同製品は、近年人気が高まるETGへの活用が想定される。

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