【注目エリアレポート】ついにオープンした「楽園立川店」 強豪・大型店ひしめく激戦地の勢力図【東京・立川市】(前編)
2021.09.15 / ホール「ハイパージアス」「プレゴ」「D'STATION」と1000台規模の大型店がひしめく立川駅周辺。大型店競争から撤退した「メガアイオン立川」を昨年買収した楽園がついに7月、立川店をオープンした。地域ナンバーワン店をめぐる争いは〝大本命〟の出店でますます熾烈になる一方で、市場全体の活性化や商圏の拡大も期待されている。
前編
周辺商業ビルをつなぐ充実したペデストリアンデッキ
東京都の西側、多摩地域最大のターミナル駅「立川駅」。
1日の乗降客数は32万5000人のJR立川駅周辺に、パチンコ店は5店舗と決して多くない。しかし、駅周辺の徒歩で行き来できる距離に1000台規模の大型店が4店舗集まる全国でも珍しい激戦エリアである。
この場所に8月7日(土)、商圏最大規模「楽園立川店(1552台)」がグランドオープンした。同店を運営する浜友観光は昨年2月、ガイアグループから「メガアイオン」跡地を取得、1年以上の月日を経て満を持してのオープンとなった。楽園立川店の出店によってパチンコマーケットはどのように変化したのだろうか。
それを探っていく前にまず、駅前の周辺環境を見ていきたい。
立川駅は、北西部には昭和記念公園などの自然が広がり、北側にららぽーとやIKEAなどの郊外型のショッピング施設も充実。通勤時間は新宿まで34分・東京まで50分と都心へアクセスの良いベッドタウンとして人気の西東京の中心地である。
駅周辺は宅地開発・乗降客数の増加とともに商業地として発展し、充実したペデストリアンデッキやモノレール駅がJR立川駅を挟む形で南北(駅間400m)に設けて同一駅扱いで運行するなど、通勤時間帯の混雑を緩和する駅周辺の構造が特徴的だ。南北のモノレール駅の利用率は、屋根が整備されショッピングも便利な「立川北駅」の方が高い。
ペデストリアンデッキは南北に広がり、JR駅と多摩モノレール駅、および伊勢丹・ルミネ・アレアレアなどの周辺商業ビルをつなぐ。南北の駅前広場のデッキ下はバスターミナルになっており、バス路線も50路線近くあり、充実している。

ペデストリアンデッキは南北に広がる(写真は北側)。駅と周辺商業施設をつなぎ、移動しやすく利便性は高い
1000台規模の4店舗はいずれも多層階構造
最盛期は駅前に10数店舗点在していたパチンコ店だが、ペデストリアンデッキの拡大で利便性が高まるとともに人の流れにも著しい変化があり、徐々にパチンコ店はペデストリアンデッキの動線上&大規模化に対応できた店舗に集約され、現在の状況に至っている。
現在、立川駅周辺にパチンコ店は5店舗、4843台ある。立川駅周辺での最大規模店は8月7日にグランドオープンしたばかりの「楽園立川店」で、同じ南口側に「P-PORT PREGO立川店(1005台)」、「ハイパージアス立川店(983台)」、北口側に「Super D’STATION立川店(1000台)」と、ペデストリアンデッキ沿いにメガ店舗が4店集まっている。
また、そのいずれも多階層構造になっており、ペデストリアンデッキから入店できる構造が特徴だ。この4店舗から少し離れた場所にある「グランドセブン」は、場外勝馬投票券発売所「WINS」近くで営業している。

1/楽園はJRからもモノレールからもペデストリアンデッキを通じて最短距離で移動できる。2/モノレールの立川南駅。JR立川駅を挟んで400メートル先に立川北駅がある。3/北口のペデストリアンデッキ下の地上。バス路線が充実している。
