PiDEA注目機種（中古機部門）〜2021年8月の中古機市場の流れを振り返る〜

緊急事態宣言延長に翻弄される中

旧規則機撤去まで4カ月
新規則機の本格的移行時期に突入

 

オリ閉幕とパラ開催の中コロナ感染者は急増

新型コロナウイルスデルタ株の流行により、1日あたり1万人から2万人と感染者が増えている中、8月末で終了予定だった緊急事態宣言は9月12日まで延長されました。

そんな状況の中で、普段ならば気持ちも浮き立つ「お盆」を迎えました。緊急事態宣言下ではなかったものの、まだ自粛の気持ちが強かった昨年と、緊急事態宣言下で迎えた今年のお盆の稼働状況を比較してみました（下図を参照）。

パチンコは昨年よりもアウトも台売も台粗もアップしていますが、パチスロはすべて低下。全体で見てみるとアウトと台売は前年割れですが、台粗だけは昨年と同じ水準をキープしていたという結果でした。

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「話題機が多数導入されたがパチは好調スロは不調のまま

なんとか前年と同じ粗利を確保したお盆期間ですが、パチンコは「ガンダムユニコーン」「まわるんパチンコ大海4」、パチスロは「まどマギ前後編」や「コードギアス3」など話題の新機種が導入されました。稼働を期待されていますが、出玉スピードなど人気の要素を備える「ガンダムユニコーン」以外は期待されるほどの稼働には至っていないのが実情です。

また、先月300万円を超えて、高騰しているとお伝えしていた「牙狼月虹」ですが、お盆の高粗利営業もあって、アウト低下につながり、それがそのまま中古機価格に影響を及ぼしています。8月末時点で「牙狼月虹」の中古機相場は200万円を切るところまで下がりました。長期稼働を見据えて育成しようとされているホールさまと投機目的で売買される法人さまに分かれてきている状況です。

一方のパチスロは一部の稼働貢献上位機種を除き、アウト平均が1500枚を下回る台がほとんど。それでも旧規則機撤去期限が近いため稼働が悪い6号機でも外せない辛い時期に突入しつつあります。

中古機ではSジャグラーシリーズの供給がまだ不足していることもあり、ノーマルタイプ全体の相場が上昇しているようです。このパチスロ苦境に耐えかねて減台に踏み切るホールさまも出てきております。

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販売目標台数と実販売数の乖離も機種選定ポイントに?

旧規則機撤去まで4カ月となり、本格的な新規則機への移行時期に入ってきました。少しでも〝使える〟機械を安く購入したいと思われるのは当然かと思います。そんな時に「目標販売台数」と「実販売数」の因果関係を調べて、中古機購入の目安にしてみてはいかがでしょうか。

目標台数はメーカーさんの意気込みや自信の指標となります。しかし、台数が多いからヒットするとも言い切れないのは周知の通り。販売目標を達成したにもかかわらず意外に貢献度が低い機種もあれば、逆に目標を達成していないのに稼働が良い機種もあるのです。そういう状況を分析すると、中古機を適正価格で購入することも可能です。目標台数の50%しか達成していない機種が貢献度が高いなど、興味深いデータを発見することもできます。ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか。

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ケーエス販売渡辺氏今月のオススメ中古機

 

王道スペックながらも
堅調稼働で利益貢献を維持

Daiichiの人気「歌パチ」シリーズ機。昨今の出玉スピード特化型機械ではなく、王道の確変ループタイプですが、根強い人気を誇っています。目標台数にたいして達成率は46.6%と伸び悩んだ機種ですが、市場における適正台数だったのか、堅調稼働をキープできているといえるのではないでしょうか。

 

大当り確率（確変中）	1/319.68（約1/39.96）
賞球数	1 & 3 & 15
ラウンド & カウント	2 or 10R×10カウント
確変突入率	61%
時短回数	通常大当り後100回転
出玉	約120 or 1500個

 

高粗利運用でも一定稼働をキープ
今後値上がりの可能性大

お盆期間中の高粗利営業でも安定した稼働と利益貢献を維持。後に導入された新機種よりも貢献度が高く、今後値上がりしそうな機種と予想しています。本機も目標台数にたいして、達成率は62%程度でしたが、予想を超える稼働貢献です。現状は30万円前後とお手頃なので今が買い時でしょう。

 

 

大当り確率（ST中）	約1/319.7（約1/64.6）
賞球数	3 & 1 & 5 & 15
ラウンド & カウント	2 or 10R×10カウント
ST突入率	50%（ヘソ）100%（電チュー） 120回転まで
時短回数	大当り後100 or 120 or 10000回転（ST含む）
出玉	約300 〜 1500個