コロナ感染が怖いから休職扱いを申し出た社員

2021.01.12 / コラム
1月11日付の東スポの記事が話題になっている。

以下引用する。

大相撲初場所初日、日本相撲協会の芝田山広報部長(58=元横綱大乃国)が電話取材に応じ、序二段力士の琴貫鐵(22=佐渡ヶ嶽)が新型コロナ禍を理由に引退したことを受けて「『怖いから』では理屈が通らない」と語った。

琴貫鐵は9日に自身のツイッターで引退を発表。「このコロナの中、両国まで行き相撲を取るのはさすがに怖いので 休場したいと佐渡ケ嶽親方に伝え協会に連絡してもらった結果 協会からコロナが怖いで休場は無理だと言われたらしく 出るか辞めるかの選択肢しか無く 自分の体が大事なので」とつづった。

これに芝田山部長は「組織の中にはそういう人もいる。会社にもコロナが怖いから出社したくないと言う人もいるだろう」とした上で「それをみんなが言っていたら仕事にならない。対応ができないなら本人が出処進退を考えるしかないということ」と指摘。

また、協会は感染対策を徹底していることを強調し「(協会全体が)一丸となる中、それは違うと思う」
続けて「こうなったら師匠の手にも負えない。自分はそこまで聞いていないから部屋の師匠との話とは思うけど『コロナが怖いから休場させて』では理屈が通らない」と苦言を呈した。

以上引用終わり。

ネットでは芝田山親方の「怖いからでは理屈が通らない」発言に対して、「休場を選択できないのはパワハラ問題だ。休むなら引退はない。力士にも休む権利を与えるべき」と大相撲協会の対応に批判が殺到している。

琴貫鐵の休場を申し出てからの二者択一の引退は、大相撲の世界だけの問題ではないようだ。

都内のホールでも「コロナ感染が怖いから会社を休みたいので、休職扱いにして欲しい」と申し出た社員が出てきた。

上司も初めてのケースにどう扱っていいものか判断に迷った。病気やケガなら出社することが困難で働くことができない。
しかし、今回は「コロナ感染が怖い」という理由だ。上司は批判された芝田山親方の発言が理解できた。これを認めれば、後に続く社員が出てくることも予想される。そうなれば、ホール運営にも支障をきたすことになりかねない。

加えて、問題は休職扱いとなるとその間の給料である。

法律上、会社が休職中の従業員に対して給料を支払う義務はないため、休職中は無給となることが一般的だ。

会社を休んでいる間に給与の支払いがない場合、健康保険や労災保険から手当や給付金を受け取ることができる。休職理由によって受け取れる手当や給付金の種類は異なるが、休職前の給与の2/3程度をカバーできる。

で、ホールが下した判断は休職扱いにすることだった。





オリジナルサイトで読む