感染対策で社員が東京へ行くことを禁止にするホール

2020.08.02 / コラム

7月も終わりを告げようとしている中で、東京都の新型コロナウイルス感染者は460人台を記録してしまった。最も多かった30日の367人を100人ほど上回ることになる。

検査数が増えれば、感染者も増えるのは当然だ。ホール従業員が感染しているケースも増えてきた。当該ホールはホームページ上で一連の経過を正直に発表している。メディアは感染者数ばかりを強調するので、すっかり恐怖心に苛まれ、コロナ脳になっている経営者も少なくない。

北関東にあるホールは中規模の単独店を運営している。オーナーは単独店のために感染者が出て休業することを何よりも恐れている。

そこでオーナーが社員に厳命したことが、休日に埼玉・東京への越境禁止だった。中でも感染者が全国一多い東京へ行くことはご法度だ。埼玉だってホストクラブでクラスターが発生しているので、オーナーの目には危険地帯であることには変わりない。

しかし、若い社員は休日は都会で遊びたい。その衝動を抑えることができずに、東京へ遊びに行った副主任がいた。

もちろん、内緒で行っているにも関わらず、その情報が店長の耳に入る。

副主任を呼んで店長がコトの真相を聞いた。

「会社から東京へ遊びに行くことは感染する危険があるのでダメだと言っていたよな

「すみません。東京へ行ってしまいました」

副主任は素直に白状したが、何をしに東京へ行ったかは最後まで口ごもった。東京へ行ったことを認めたため、店長もそれ以上はプライベートのことでもあるので、追及はしなかった。

「給料は出す。有休は使わなくてもいい。だから2週間自宅で待機してくる。その間出歩かないように」

東京へ行った、というだけで感染症状が出ているわけでもないので、PCR検査を受けることもできないので、自宅待機を命じた。

副主任と言っても役職者であることに変わりはないが、この一件で副主任の評価は駄々下がり。これ以上役職を上げることもないだろう、と見られている。

万一感染していたら、店長も濃厚接触者となる。

1日2回の検温をして、その画像を毎日LINEで店長に送るように命じた。

東京へ行っただけでここまで神経を尖らせている理由は、単独店のためだ。複数店舗あれば、1店舗が休業しても影響は最小限に抑えられるが、単独店だと休業するだけでも相当なダメージを食らう。コロナ休業した、ということで営業再開後はしばらく稼働が戻らないことも懸念される。

「給料は半月分なら20万円もかからない。これでコロナが防御できれば安いもの」

感染拡大が広がる大阪の吉村知事は5人以上の飲み会の自粛を求めているが、都内の会社は会社帰りに居酒屋やホールへ立ち寄ることを禁止しているケースもある。それをちゃんと守っているか、見回りをしているというから、どれだけコロナ脳に侵されているのか。

「日本では既に”集団免疫が達成”されている」との見解を示している京都大学大学院医学研究科特定教授の上久保靖彦氏の意見を最後に。

「今のPCRの集団検査でたくさんの感染者が出ていることになっていますが、その方々は症状があるから検査をしたのではなく、集団検査で無症状の方を検査しているんです。その検査で『陽性』が出る。無症状の『陽性』の方はすでに免疫を持っている方で、その方にウィルスが入ったということがPCR検査ででてきたということですが、すでに免疫を獲得しているので悪化することはない。今、そういう人をカウントしているんです」




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