経営者のやる気を復活させるには機械代から

2020.06.01 / コラム

お断り
これはコロナ前の1月10日に書いたものです。コロナ後の今では多少の違和感があるかもしれません。


「パチンコ経営者はみんな金持ちだった」と述懐するホールオーナーは、会社の方向性に悩んでいる。後継者も今のパチンコの現状では跡を継ぐ気力もない。かといって息子に苦しい状況でバトンタッチさせるわけにも行かない。

かつてはパチンコの総合商社を標榜していた会社も見る影もない。1社で建物から機械・設備、さらにホール経営のノウハウまで一括で請け負う存在で異業種からの参入を後押しした。しかし、進化しない古いビジネスモデルは消える運命にある。

過去の成功事例でも通用しなくなって久しい中で、今後20年、30年先の将来の展望が描けないパチンコ業界…。インバウンドパチンコが成功して遊技人口が回復している姿も想像できない。自分の代で終わらせるのならこのまま店を売却して手仕舞いするしかない。しかし、ホールとしては売るタイミングを逃している。こんな同じ悩みを抱えているオーナーは少なくない。

「金持ちだった」と過去形になっているように、4パチの凋落の結果、すっかりパチンコは儲からない商売に成り下がってしまった。1パチで食いつないでいるのも建て替え時期がきている既存店舗で、既存の設備で、安い中古機で賄っているから何とか凌げている。低貸し専門店では新基準機に入れ替える余裕は中小、零細ホールにはない。

ここでホールオーナーがパチンコ経営から匙を投げたくなるのが機械代だ。瞬発力が削がれた新基準機では、かつてのようにお客も追っかけてこない。売り上げも上がらない=機械代は回収できない、となれば新基準機導入に二の足を踏む。気分はすっかりパチンコ業界から退場モードだ。

一方のメーカーは販売台数が年々下がる中で、売り上げを維持するためには機械代を値上げすることしか考えない。高騰する機械代が4円で稼働がつかないホールへどれだけ負担になっているかは、分かっていながらも、特に上場メーカーは会社の規模がでかくなりすぎて、おいそれと機械代を下げるわけにもいかない。

低貸し主流となった時代での高い機械代こそが業界が抱える一つのジレンマがある。メーカーは顧客先であるホールにたくさん機械を買ってもらうには、20万円台の思い切った価格政策が必要だが、安くしたからと言って倍売れる保証もない。

低価格遊技機の提供は下位メーカーなら可能でも、全国のホールへ普及するほどのヒット機を開発するのは並大抵ではない。

新台を買える大手だけを相手にする商売にしても、会社の規模が大きすぎるところにすでに限界は来ている。新台が売れなければ1パチへのお下がりのタマ数も不足する。

低貸し専門店でも新台が買えるとなると10万円以下の価格が求められる。やはりビジネスモデルは破綻している。

残された道は破綻したビジネスモデルの中で遊技人口を増やすこと。土台無理な話で終わってしまう。

何かを犠牲にするとすれば、メーカーが開発費をかけずに業界が輝いていた時のスペックで新台を出すしかない。

以下はハンドルネーム「名古屋人」さんの参考例

1991発売のパチンコ台【フルーツパンチ】

大当たり確率1/240

賞球数7&14
平均出玉4,000発(一般電役)
保留玉一個目に強力な連チャン性を有する。(第3停止出目で大当たり確定パターン有り、最大5連チャン)

当時の交換率
2.5円(40玉)〜2.38円(42玉)

連続240回転で大当たり確定!
(途中でリーチがかかったらアウト)

これくらいのスペックだから4円で使えた。今の基準では到底無理だろうけど、パチンコ台に天井機能を設ければ幾分ましになるかもね。連続回転ではなく、スロット同様純粋な回転数を求める事になるから封入式で釘が調整できなくするのは言わずもがなですが、、、(笑)それと、リーチがかかった時の特定スタート絵柄は大当たり確定パターンとなれば嬉しいのでは?








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