高橋正人の甘デジ「主役は銭形」超研究

2014.07.16 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第7回]甘デジ「主役は銭形」徹底分析

とりあえず、スペックの確認から。

・特賞確率=1/99.9(高確率=1/25.9)
・ST突入=100%・ST回数=10回転(電サポあり)・ST後の時短=0回or90回
・賞球=3&2&10&15(ヘソ3個・電チュー2個)・カウント=8C
・特図1出玉・・・実質4R=448個(93%)/7R=784個(7%)
・特図2出玉・・・4R=448個(75%)/16R=1,792個(25%)

マックス・ミドルとは異なる仕様になった。従来は「確率変動仕様」であったが、甘デジの方は「ST仕様」と変更されている点は、一つの考察点である。若干懸念される点ではあるが、いわゆる従来の「海物語」がこのパターンにあたる。「ミドルスペックは確率変動仕様で、甘デジはST仕様」と言うパターンと同様でもある。一息「ホッ」とするところではあるが、「ルパン7のマックス(ミドル)」を打っていたファンからすると、「7で当ったのに、途中で確変が終わった!?」と勘違いされる可能性があるので、その点はPOPなどでフォローが必要であろうと思う。

◆【ルパン甘の稼動は抜群だね!】・・・の結果評価は正しいのか?
これだけの人気コンテンツとなった「ルパン三世7」であれば、その機種稼動は十分期待出来るし、答えてくれるだろう。その点については「否定の余地なし」と私も思っている。ですが、仮に甘デジコーナーに3台導入とした場合、問題は『そのコーナーの平均(全体)稼動が上がるのか?」という疑問が残る。

コーナー「平均アウト=25,000」の場合、ルパン3台が「50,000稼動」したとしても、その他の「アウト=25、000」の3台が「0」になってしまえば、コーナーの平均アウトは変化しない事になる。しかし「機械代は掛かっている」わけである。こんな時の店長は・・・「ルパン甘は良い台だなぁ」と言っているのだろうが、店舗全体への稼動貢献は精査しているのだろうか?

◆導入するなら・・・【0台。または半島(以上)】と考える。
あくまでも極論であるかもしれないが、「どうせ全体稼動が変わらないのであれば、買う理由は無い」と言える。無論、「近隣店舗による導入で、稼動低下のおそれがある」と判断するのであれば、それはまた別の買う理由の話である。なんだったら、同時期リリースの「スロット」でも買った方が、別の集客が見込めるかもしれないレベルの話でもある。よって、「コーナー全体」または、「店舗全体」の稼動アップの観点からは、「3台程度では効果は無い」と考えられますね。

しかしながら、仮に10〜20台導入となると、これが変わってくる。「ビッグコンテンツ=高い集客力」と言う前提であれば、集客は「少台数より多台数に偏る事は統計的事実」である以上、他店舗の少台数の稼動影響を削るには、1店舗の多大数導入が面白い結果を生み出すであろうと思われます。今回の機種考察は・・・「20台vs40台」とかの「地域最大導入」では無い。「2台vs20台」レベルでの考察である事は、理解して頂きたいと思う。また、少台数導入店舗はコレをやられると、「新台買ったけど、コーナーの全体稼動は上がらない」結果となってしまう。

<総評>
近隣エリアの中で・・・「みんなで少台数なのか?」「1店舗が多大数で仕掛けるのか?」
そのエリアマーケットの中で、「自店舗はどう対応するのか?」・・・それを考える時である。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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