高橋正人の「新内規1号機」徹底分析

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

［第5回］パチンコ新機種考察〜新内規１号機は･･･「ギンパラ３」！？

このコラムを書き仕上げているのは「７月１日（火）」の朝になるが、今週の目玉は何と言っても「牙狼５」の案件返答になる。 盆前販売が１０万台に対して、導入希望案件が２０万台である以上、盆前導入が「出来る店」と「出来ない店」が出る。 または、「希望台数が回って来ない店」も出てくるのは必至であろう。

もっと買いたいホールともっと売りたいサンセイのジレンマ

◆まず、今回の「ＣＲ牙狼金色になれＸＸ」だが、「なぜ１０万台しか売らないのか？」の答え合わせをしておこう。 そもそも、これは「サンセイＲ＆Ｄ」社の製造能力に起因する。 おそらくサンセイR＆Dの「１日の製造可能台数」は、「１日＝２千台」であって、結果的に「週＝１万台」しか作れない。 遊技機は、保通協の検定通過してからの製造になるのだが、６月頭からの製造工程では、「盆前まで１０週間」しかない。 つまり、「盆前＝１０万台」は致し方ない話であって、「もっと作って売りたい」のは、本当はサンセイＲ＆Ｄ側だったりする。こうなると、「機械予算」というものは「１０万台分が余る」こととなるが、まぁそうは問屋が卸さない。 つまり、SANYO「ギンパラ情熱」が苦しい気配だが、 このあたりは、「牙狼金色」の答え次第では、販売台数の上積みはできると思われる。

さて、そんなSANYOの次期戦略とは！？

SANYOは「ギンパラ情熱」の次期戦略をすでに開始している可能性が高い。 それが「新内規＝へそ１個賞球」の「ギンパラ」のリリースである。 しかも、リリース時期は、盆明けの「ＡＫＢ２」と同時期なんて可能性も。

※【新内規】の確認 基本的に可能となる注目ポイントは、「ヘソ賞球＝１個、２個」への変化である。 「付帯条件」としては、「実質確率が１／２６０まで」となっている。コレは「突当りを特賞に含めない」確率であるから、 仮に、「特賞確率＝１／２００」の場合、「初当り突確＝２０％」としても、「実質確率＝１／２５０」で収まる事となる。 現状の内規では、「最大ラウンドの１／４以下の特賞は、大当りとしない」とあるが、今回の内規では「この範疇に入る場合、 １Ｒでも特賞に含まれる」ようであるから、最大１６Ｒ（２，０００個）で、最小２Ｒ（２５０個）でもＯＫである。 また、最大期待出玉規制は「６，４００個」となっている。 ※ちなみに、ミドルやマックス仕様では、ヘソ賞球の変更はできないので、ご注意くださいね。

日工組「回せるパチンコ機」はホール貢献度大？

さて、次の「ギンパラ」が【ヘソ賞球＝１個】だとすると、いったい何がどうなるのか？　 日工組の理事長でもあるSANYOの金沢要求氏が実践したいのは、「回せるパチンコ機のリリース」である。 では、「ヘソ賞球＝１個」と「回せるパチンコ」の関連を説明するとしよう。

仮に、ヘソ３個賞球で「出玉率１００％分岐＝５．７回」の遊技機設計だったとしよう。 これをそのまま、ヘソ賞球を変化させると･･･ヘソ賞球１個減らすと、Ｓ＝＋０．３５回回せることとなる。 つまり、「ヘソ３個＝５．７０回」⇒「ヘソ２個＝６．０５回」⇒「ヘソ１個＝６．４０回」とシミュレーションできる。 無論「同一の粗利額」であれば、現状の「千円スタート値」も変わらないし、「初当り投資額」も変わらない。

更に、ここで大きく変わるのは、【玉単価】という数値で、結果的に売り上げが上がることとなる。 単純シミュレーションでは･･･「ヘソ３個＝１．４円」⇒「ヘソ２個＝１．７円」⇒「ヘソ１個＝２．０円」と想定される。 ここまで来ると、「ＭＡＸ機同等の売り上げになる」。「回らない＆当らない」と言われるＭＡＸ仕様機よりも、 「よく回り、よく当る」そして「ホールの売り上げも上がる」と言う、とっても素晴らしいスペックが登場する！？ ･･･かもしれないんです。

現状では、「どの様なスペックなのか？」、「いつ頃のリリースなのか？」は全くの未知数ではあるが、 私は「少なくとも、盆明けには登場！」すると予想します。 こんな話を、このタイミングで、ココで書いちゃうと……なののだが、 現実は現実、事実は事実として、近未来のホール経営に役立つのであれば、「それはそれで良し！」 その第１号機が、SANYO「ギンギラパラダイス３」であれば、その貢献度は計り知れない可能性がある。 今後の【新内規の運用】は、このコラムでも触れていくとするが、まずは「勉強すべき新内規」でもある。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。