高橋正人「戦国無双XLCの大研究」

2014.09.03 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第13回]戦国無双の徹底検証

まずは、XLCスペック概略の再確認から。納期は9月7日からで、2スペック同時リリース(ヘソ賞球1個=新内規【YLA】)。特賞確率=「1/399.6」の「確変=77%仕様」(高確率=1/59.7)。計算出玉・・・突確2Ror4R=0個・(上+下)4R=560個・(上+下)16R=2,240個。参考販売台数は、「1.5万台」程度です。

XLCのスペック留意点は、個人的には「新内規【YLA】(1/259)」に注目していたが、受注メインとなったのは、やはり「マックス仕様の【XLC】」になる。最大の懸念は、「電チュー2個賞球」と言う仕様であり、最大出玉規制が「3個と比較して、1000個ダウン」の事実。ただし、「ルパン三世7」の成功により、この仕様の可能性は全面否定とはならないが、懸念材料であることには違いない。ステージ性能は単純に「辛い」の仕様です。一応の推奨設置傾斜「4分0厘」です。

<ココでの運用ポイント>
辛い性能に加え、「ワープ入賞ゲージも辛く」設計することで、ムダなSスランプは軽減されている。また、ヘソ連釘(道釘)からの「跳ね上げ玉」がステージに乗りやすい仕様だが、「辛いステージ」につき、大きな問題は無いであろう。

スタート入賞性能は、左部「バラ釘」において「右スルー」への通過率が高いと、最終的に「スタート値」が下がる傾向にある。また、ヘソ直近の「ジャンプピッチが12.00mm」と、狭い設計となっているので、この部分でのピッチ変化(0.25mm)程度では、「スタート値への影響度が小さい」結果となります。

<ココでの運用ポイント>
「右スルー入賞する」⇒「ワープ入賞口への玉数が減る」となる事を、まずは把握しておきましょう。更に、バラ釘左部分の「逃がし壁」部分からの玉逃げが発生しやすくなり、スタート値が下がる結果となります。

アタッカー&出玉性能は、いわゆる「サミー・北斗の拳【ゼロアタッカー】」並みの、【上下アタッカー】&【ラウンド間秒数=約0.1秒】により、アタッカーからの「こぼれ玉」は皆無に等しい。よって、出玉数値をコントロールする事は無可能になり、「16R=2,240個」(前後)で固定されます。また特賞中の演出では「100秒チャレンジ」とある様に、特賞時間は「1分40秒」で終わります。

<ココでの運用ポイント>
特にコントロール出来ることは無いですが、唯一「カウントオーバー入賞」を避けておきたいところ。上アタッカーの上部の「4角形ゲージ」部分は、「11.50mmの正四角形」が理想です。

この機種では、左にスルーチャッカーがあることから、「電サポ中の左打ち」が可能です。無論、左右非対称ゲージ設計ですので、「右は右なり」でほとんど問題は無い。しかし「左は左で問題無い」のかと言うと、それが「やや問題あり」。単純に、「左打ちの方が、甘ベースが高くなる」可能性を孕んでいます。更に、確率変動中に左打ちしてての、「右打ちして下さい」と言う、耳障りなアナウンスも無い。

<ココでの運用ポイント>
「甘ベースが高くなる」要因の一つとして、「本来、電チューに入る玉がヘソに入ったら・・・」も要因の一つになりますね。賞球数が「電チュー=2個」・「ヘソ=3個」となっていますから、ヘソ6回入賞すると「甘ベースは6%高くなる」のです。対応としては、それを含めて「左下段連釘」からの「逃がし玉」が必要となる結果です。「ここの対応を疎かにする」または、「フロックBY値」を気にするあまり、「ついセンター側への玉軌道を優先する」と、即、「甘ベース=100%超え」の可能性もありますので、攻略性を含め対応は必須条件となります。

<総評>
本機種より「新枠」になり、ハンドルに「右打ちボタン」が付帯された。ハンドルを回さなくても、「1PUSHで右打ちになる」非常に便利な付加装置になるが、この「右打ちボタン」を、当該機種設置の際は、きちんと告知しておきたい、更にハンドルを回しているお客様には、「このボタンを体感してもうらう」ための声掛け等のアナウンスは対応すべきでしょう。【枠の新機能】でも顧客のリピートの可能性がある以上、チャンレンジして損は無いでしょう。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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