【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座
[第36回]春のライトミドル戦略で勝て!
3月1日週にパチンコ「CRフィーバー機動戦士ガンダム2」がリリースされる。さらに同じ3月15日週には「ウルトラバトル烈伝」 がオッケー!!からリリースされると予想されます(2月1日現在)。 さて注目機種がこんな状況下の3月です。MAX一辺倒からちょっとチャレンジしてみるのはいかがでしょう?
「代替案」とは、リスクマネージメントの基準思考となる。 当然ながら「ガンダム2」は「特賞確率=1/199.8」のライトミドルスペック帯にある。 このスペック帯の単独コンテンツリリースは、「AKB」以来。よって集客貢献力は高い と予想出来るが、稼働継続率の話になると「やや不安もある」と言う人もいるだろうし、またそれも否定できない。 となると、「ガンダム2」だけの一発勝負とともに、他の代替案も模索せねばならないのは、ビジネスの鉄則かもしれない。 特にチェーン店舗においては、「二つの運用」を模索しておくのも、リスク分散と回避になる。
2月のMAX機の稼働貢献力は、所詮「単品一機種」での話になる。 何度も書いているが、「牙狼金色」「北斗6」「ヱヴァ9」「真・慶次」までの流れは「導入したモノの勝ち」となり、MAX稼働 の中軸を担ってきたわけで、問題は「その後の傾向と対策」にある。正直2月の新機種も「どうなの?」との疑問符は拭えず、 長期稼働を模索するには、「販売(設置)台数が少ないから」の言い訳が既に浮かんできてしまう。 つまり、一つの特定機種の稼働がどうであろうと、店舗全体への稼働貢献力には疑問が残ってしまう。 また、常に「MAX機の入替だけ」にこだわってしまうと、その島の年間遊技機コストは莫大な金額に跳ね上がり、コスト配分は限界まで下がり、顧客の求心力を失ってしまう可能性すら考えておかねばならない。
春の稼働軸の一つとして「ライトミドルの充実化」 「機動戦士ガンダム2」導入は、集客貢献を考えると「導入は必須!」となるが、それだけでは店舗全体への影響力は疑問。 そこで一つの提案だが、3月リリースには「ガンダム2」に加え、「大奥」(=1/239.2)、「くのいち彩」(=1/199.8、)「ハクション大魔王4」(=1/199.8)と、矢継ぎ早にライトミドル機が投下される。更に2月後半には「ヱヴァ9」(= 1/259.0)も実はリリースされており、甘デジだけじゃ無い事も頭に入れておいて良いだろう。
こうなると、島一列(またはハーフボックス)は、「新台・ライトミドル祭り」と化す事も可能となる。 そして強い集客コンテンツ以外でも、適度な「稼働貢献力」を示してくれれば、十分店舗全体への稼働影響力は高くなる。
「販売台数が少ない」&「ライトミドル」の中古価格安定。 甘デジにはかなわないものの、ライトミドル帯の中古価格も安定しやすい傾向は見て取れる。無論、3月のライト機種が 全てそれに該当するとは言えないが、4月GW前の商戦までは、それなりの流通価格は十分期待出来ると思っている。 そして4月GW前には、またもそれなりにビッグコンテンツのMAX機もリリースされるころであろう。 これらの想定から、「3月の稼働安定化」と「次期機種への資金前投下」と考えれば、ライトミドルの充実化を考えても いいのかもしれない。
<総評> いつも書いている事だが、「集客貢献力」と「稼働貢献力」は異なる性質のモノである事を認識しておいて頂きたい。 両方あればそれに越した事は無いのだが、そんな機種は「年間数機種」しかない事は、過去実績を見れば分かる。 ましてや2台導入して平均4万稼働と言われても、店舗全体への稼働貢献は微々たるモノとなる事もまた事実。 かと言って、なんでもかんでも導入するわけにも行かず、困難を極める機械選択だが、思考の一つになれば幸いである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高橋正人
パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。