高橋正人「ヤッターマンで勝利をつかめ」

2015.05.13 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第48回]ヤッターマンの大検証

さてさて「6月の機械予算」の観点からは、最終的に【ヤッターマン YMA】をピックアップしてみる。世の中が『マックス!マックス!』となっているこの頃の中において、いわゆる「三洋強ミドル」と言うカテゴリーである。過去【ギンパラ3YLA(259Ver.)】の際は、『マックスよりも高稼働を継続した』実績を持つ歴史はあり、今作は「ミドル1機種」で臨むと思われていましたが、なんとなく「マックス風潮」に乗り、まさかの「マックスもリリース!?」な・・・とは言え、実績も含め『やっぱり強ミドル!の選択が正しい』とも思いで、ピックアップしてみた。

■【仕様概要】を検証。
【ヤッターマンYMA】・・・「特賞確率=1/259.0・V確変突入=51.0%・V確変継続=80.0%」。
確変に関するスペック的には、いわゆる「マックスST機」の突入率と、「確変マックス機」の継続率のイイトコ取りっぽい仕様。賞球は、ヘソ=1個・電チュー=1個・アタッカー12個と言う、いわゆる【2014年の8月新内規】の対応スペックである。

■【ギンパラ3YLA】との比較。
大当り確率は同じ。最大の異なる点は、【ギンパラ3=ST100回】の仕様に対して、【ヤッターマンYMA=80%次回まで】と言うSTと確変の違いがある。通常当り後の時短回数も、【ギンパラ3=100回】、【ヤッターマン=40回】と異なる。コンテンツ的に、『海物語系は電サポ100回』に拘っているが、他のコンテンツでは『拘る必要性は無い』と考えたと思われる。

■【出玉性能】を検証。
一応【ギンパラ3】との比較をしておくが、確変モード突入時の継続率は【ギンパラ3=75.3%・4.05回】に対し】、【ヤッターマン=80.0%・5.0回】と、ヤッターマンの方が高くなる。無論、通常当りの出玉も減少しているし、確変中の16R比率も【ギンパラ3=70%】、【ヤッターマン=41%】となるが、『次回当りの保証が有る・無い』も加味されると、結果的な「平均TY」は同等と考えて良い。

■想定される【玉単価】を検証。
現在のマックス機スペックでは、玉単価は「1.9円」前後になり、「1/300ミドルスペック」で「1.6円」前後。【ヘソ1個賞球。の場合、同3個賞球と比較して【15%程度=0.2円】程度高くなる。よって、この機種においても同様の想定となり、【営業玉単価=1.75円】値度になるモノと思われる。つまり、売上的には「1/350ミドル」に匹敵する。

■【コンテンツパワー】を検証
「ヤッターマン」と言えば「平和」のイメージがあるが、初代は「2001年春」。そして次機種は「2009年末」、3機種目は「2011年末」で、ココで初めて「マックススペック」がリリースされ、それまでは、ず〜とミドル路線であった。そして「2015年夏」にサンスリーからのリリースとなった。打ち手サイドからみたら、『4回目のヤッターマン』であり、更に、スペック的には、前作とは全く異なる「ライトミドル帯」となる。

<総評>
ココへ来て、コンテンツの移動機種が多くリリースされている。(「リング」と「貞子3D」は一応別物であるが、打ち手目線では同じ)パチンコの【開発〜リリース】には約二年が必要とされ、こう見ると『2年前からゴタゴタ、色々とあったんだなぁ〜』と感じる。まぁメーカーも、色々と大変なんですね(汗
ちなみに、「タイムボカンシリーズ〜ヤッターマン」のキャラクターデザインは、あの【ファイナルファンタジー】デザインを手がけた「天野嘉孝」氏である。(とは言え、タツノコプロダクション入社時で、FFの10数年前ではあるが・・・)さておき、【導入の是非】を問うならば、『導入あり』だと考えている。ただし『少台数である』事は前提条件ではある。なぜならば、【集客コンテンツ】として、この時期に対抗する強いコンテンツが無いというのが理由だ。さらに、今年の7月以降のリリースを考えるならば、この時期に機械投資はリスクが大きい事が懸念される。いずれにしても【盆前商戦】を睨んだ予算配分は当然。今現段階では、7・8月のパチンコ商戦が見えない以上、リスク回避が優先される時期でもある。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

 

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