金馬車67億円負債で民事再生へ

2014.08.12 / ホール

8月11日、帝国データバンクによると、パチンコホール17店舗を運営する株式会社大鳥(旧・株式会社金馬車、高濱正敏社長)が、水戸地裁へ民事再生法の適用を申請したことが分かった。申請代理人は後藤孝典弁護士(東京都港区西新橋1-5-11、電話03-3591-7377)。

同社は1978年に設立、店舗名を「金馬車」として茨城県内を中心に、千葉、東京、埼玉など首都圏に店舗網を拡大、遊技場22店舗のほか飲食店やホテルなど経営多角化を進めてきた。帝国データバンクによると、「ピーク時の2006年3月期には年収入高約869億円を計上していた。しかし、5号機問題による客離れが深刻化する一方で、リーマン・ショックによる景気低迷の影響で遊技人口も大幅減少を余儀なくされていた。2009年3月期の年収入高は約542億円まで落ち込む一方で、過去に積極的に行った遊技場への投資やホテルの買収などで膨らんだ有利子負債の圧縮が進まず、不採算事業からの撤退や不動産売却などによる金融債務圧縮が課題となっていた。こうしたなか、2011年3月に発生した東日本大震災により店舗の地下駐車場が津波で水没するなど、一部店舗で長期間休業を余儀なくされたため、借入金やリース債務の返済条件緩和策を講じて窮地を凌いできたが、回復の見込みがたたないことから、今回の事態となった」という。負債は約67億円。

なお、株式会社大鳥が運営していたパチンコ店17店舗は、同社から2014年8月1日、新たに会社分割によって設立された株式会社金馬車(茨城県日立市、岡村諭社長)が引き継いで営業している。

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