高知の「ホームラン」に特別清算開始命令

2021.10.06 / ホール

10月1日、企業信用調査を行う帝国データバンクは、高知のホール企業「ホームラン」が9月16日に東京地裁より特別清算開始命令を受けていたことが分かったと報じた。

ホームランは1967年に創業した老舗のパチンコ・パチスロ店の運営業者で、高知市や南国市内を中心にピーク時には県内15店舗以上を運営。2002年12月期には年収入高約397億6100万円を計上し、高知市内にサウナ店を経営するなど多角化経営も推進していた。

しかし帝国データバンクによると、その後は景気の低迷や射幸性の高い機種の取り扱い規制の強化などで集客が落ち込み、2019年12月期の年収入高は135億円台、債務超過額は約28億8000万円程度まで拡大していたという。不採算店舗の閉鎖などを行っていたが設備投資に伴う借入金が収益を圧迫して資金繰りが悪化し、2020年8月には金融機関主導のもと各店舗を県外同業者に売却を進めていた。

ホームランは2021年6月には株主総会の決議により解散し商号を変更(ホームラン→KH)、7月に入り登記上の本店を高知県から東京都へ移転した後、清算手続きを進めていたとしている。負債は推定55億円。営業譲渡を受けた企業(徳島のノヴィルグループ)が従来の店舗を継続して運営している。

帝国データバンク, 倒産, ノヴィルグループ