資金源をめぐる抗争 東京も警戒/山口組分裂

2015.09.08 / ホール

経済活動は東京が中心?

9月6日に事実上の分裂状態となった国内最大の指定暴力団山口組をめぐり、山口組執行部と離脱グループ「神戸山口組」の間で切り崩し工作や情報戦が展開されている。

大きな抗争に突入する可能性は低いとみられているが、今後は双方の間で資金源獲得活動(シノギ)でのトラブルから対立抗争事件の発生も危惧される。

詳しい記者に話を聞いた。

「分裂状態が双方納得する形で収まるまで、長期化する可能性が高いとみられています。このような状況下では、資金力がもっとも重要です。今週発売の週刊現代で溝口敦さんが指摘しているように、シノギをめぐって抗争が行われる可能性はあります。繁華街では二次団体、三次団体など枝の組が縄張り争いを活発化させる可能性もあり、東京でも9月3日に警視庁が総合対策室を設置しました」

さらに

「バブル以降は関西系暴力団が続々と東京に進出し、企業舎弟などを使って表経済に参入しています。山口組分裂で神戸や名古屋ばかりが注目されていますが、経済活動は東京が中心とみていいでしょう。どちらの組織もシノギを切り崩されるのは絶対に避けたいところ。抗争が絶対にないとは言い切れません」

アメリカ経済誌「フォーチュン」で総資産8兆円と報じられた巨大組織の分裂は、一般社会にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

フォーチュン, 山口組