神保美佳コラム「遊技機のサウンドCDに関する一考察」

2016.05.25 / 連載

※4月11日、タイトル・企画内容を変更しました
第51回神保美佳のマニアックコラム「パチンコグッズ・パラノイア」

 4月から5月にかけ、パチンコ新機種のサウンドCDを2枚ほど入手する機会がありました。一枚目は藤商事発表会で頂いた、『CR遠山の金さん 二人の遠山桜』オリジナルCDです(写真1)。この機種は杉良太郎と高橋英樹、いずれかのバージョンの金さんが楽しめるということで、スクロール方向や演出が異なるいずれかを選べるのが、大きな特徴。

 そんな機種のCDですが、サウンドとしては特に奇をてらったところはなく、大当り中などに流れるとおぼしきオリジナルソングが6曲収録されています。早速聴いてみたところ、ゲームを盛り上げるためか割とアップテンポのものが多く、個人的に好みの曲が多かったですね。ちなみに最後の「漢花唄」というタイトルの曲が、あの機種(漢と書いておとこと読ませる、熱い楽曲を多数搭載したあの機種)をどうしても連想させたのですが、中身は全然違うイメージのものだったので、ちょっと笑ってしまいました。

 そしてもう一枚、4月末に開催された「ニコニコ超会議2016」の三洋ブースにて入手したのが、写真2の『CRアニマルパラダイス』関連CD&小冊子です。イメージガールで登場する篠崎愛がプリントされた袋の中には、彼女のミニ写真集やファーストCDなどが入っており、早速後者を拝聴。

 …いやー、ごめんなさい。こういうグラビアアイドルのCDといったら、何というか「聴くに耐えられれば御の字」ぐらいに考えておりましたが、とんでもないです。篠崎さん、歌かなり上手いですよ! 実機でもRUSH中「パラダイスモード」で流れる曲は彼女が歌っているようなのですが、これも聴く楽しみが増えましたね。

 と、2枚ともけっこう満足度が高いCDだったというわけなのですが、遊技機関連のサウンドCDは私が覚えている限り、80年代から登場していました。その後90年代までは写真3のように、いわゆる「8センチCD」が主流。これらは『綱取物語』や『てっか娘2』といった平和の実機BGMに歌詞を付けた企画モノでして、実際に店舗で販売されてはいたものの、販促品的な役割の方が高かったような記憶があります。

 そんな流れの中、遊技機関連CDを商業ベースに押し上げたきっかけの一つ(※同時期に『獣王』などもありました)になったのでは…と思っているのが、写真4の『吉宗』です。これは、2003年に開催された大都技研の初代『吉宗』展示会で配布されたもので、まだ大多数があれほど大ヒットするとは思ってもいなかった頃、オマケ的に制作された手作りのCDです。同社では、その前に発売した『シェイク』で3種類のサウンドを搭載していたのが好評だったこともあり、吉宗でも同じようなシステムを搭載したのですが、これが機種とともに大当り。以降はグッズもCDも「商品」として、大人気を集めているのはご存知の通りです。

 やっぱり、パチンコやパチスロで遊んでいる時にBGMは大切だなーと思いますので、今後もオリジナル曲を中心に、CDもどんどん出してほしいですね。個人的には、アムテックスの『トキオプレミアム』をはじめ『ビッグシューター』など、羽根モノ中心に集めたサウンドCDを、熱望しています(笑)!

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神保美佳

1990年、パチンコ好きが高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

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