神保美佳コラム「寒い季節には湯飲みを眺めてみましょう」

2016.12.01 / 連載

第61回神保美佳のマニアックコラム「パチンコグッズ・パラノイア」

去る11月に都内で降った雪。珍しいと思っていたら、何と54年ぶりの降雪記録だったそうで、その辺りからぐんぐん寒くなって来たのを実感します。そんな時に恋しいのは、やっぱり暖かい飲み物だったりしますが、日本茶党の私にとって気になるのは湯飲み関連グッズです。

というわけで、最近頂いて嬉しかったのが平和の『CR戦国乙女〜花〜』販促品の「湯飲みセット」でした。写真1の通り、キャラなどが描かれた箱の中には2つの湯飲みが。片方には武将女子たちのイラスト入りで、もう片方は力強いタッチで「戦国乙女」という毛筆文字が入っています。ただ、サイズ的に非常に「大きい!」という印象。タップリお茶を飲みたい時にはいいかもですが、冷めてしまいやすいのが玉にキズ? かもしれません。

一方、手頃感とユニークさで印象的だったのが、平和系のオリンピアから2004年に登場したパチスロ『お見事! サブちゃん』販促品の湯飲みでした(写真2)。箱の中には写真の湯飲みと茶托、他に小どんぶりが入っていたのですが、注目は茶托に書かれていた文字です。

写真3がその部分のアップで、「人生の潮を読め」というタイトルとともに、人生訓のようなものが書いてあるのです。ちなみにサブちゃん関係の機種では、大当り時などにこうした教訓が表示されるものもあるので、おなじみの演出がグッズでも楽しめる…というはからいなのでしょう。そう思うと、オリジナリティあるグッズだなぁと、改めて感心しました。

印象に残る…という意味では、ちょっと邪道ながらも紹介しておきたいのが、写真4の『CRぱちんこ水戸黄門』湯飲みです。何が邪道なのかというと、これはメーカーの販促品ではなく2005年頃ホールの景品として入手したもので、若干コレクター道? からは外れてしまうのですが…ご勘弁下さい。

で、この湯飲み、一見したところではキャラとロゴがプリントされた、普通な感じなのですが…。箱の裏側を見ると、気になる文字が(写真5)。

「メイドイン瀬戸 この品物は愛知県瀬戸市で造りました」

こんな風にわざわざ表記するというのは、珍しいことなのでしょうか? 気になったので瀬戸市のデータを見てみたところ、元々この地区の瀬戸焼が瀬戸物の代名詞になったほど大きな産業だったものの、海外製品などに押されて生産量が減少しているとか。なるほど、確かにそういう中で敢えて産地を表記することで、“本物感”を醸し出していたのかもしれませんね。

湯飲みグッズはまだまだ沢山ありますので、また機会を見てご紹介したいと思っています。

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神保美佳(じんぼ・みか)

1990年、パチンコ好きが高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

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