神保美佳コラム「パチンコのトランプも奥が深い」

2016.11.28 / 連載

第60回神保美佳のマニアックコラム「パチンコグッズ・パラノイア」

 この秋、全世界の注目を集めたアメリカ大統領選挙。結果は予想外ともいえるトランプ氏の勝利となり、為替や株価の乱高下など経済界にも大きな影響を与えています。…と、今回はそんな真面目な話ではなく(笑)、世界でブームになっている「トランプ」という言葉に引っ掛けて、パチンコ販促品のトランプを集めてみました。

 とりあえず、コレクションの中から見つけたのが写真1の4種類。中でも左下の黄色いものは、つい先日豊丸から発表された『CR豊丸とソフトオンデマンドの最新作』の販促品です。何やらあまりにもタイムリーな感じだったので、思わず発表会の際広報の方にお聞きしたところ…まぁ、当り前ですが全くの偶然でタイミングが合ってしまったとのこと。

 中を開封してみると(写真2)、カードの全てに2人ずつセクシーな表情の女優さんが写っており、ファンには嬉しい作りとなっています。ちなみにJOKERには巨漢とご老人? の女優さんが単独でプリントされているのですが…なにやら恐ろしくて詳細を調べられずにいる私です、はい…。

 続いて古いものをいくつか紹介していきましょう。写真3は、西陣が2003年に発売した『CR動物占い』販促品。松下進氏がデザインを担当し、変わった表示が話題となった機種ですが、販促品も可愛らしいトランプだったのが印象的でした。カードの絵札には動物占いで出て来るキャラ達が、おなじみのタッチで存在感タップリに描かれています。

 そして写真4は、平和が90年代後半頃に作成した販促品のトランプです。数字札は通常のトランプと同じで、絵札にのみ同社のキャラなどが描かれています。今でも人気の「黄門ちゃま」から、ややマニアックな「パックンロボ」や「安来名人」といったものまで、私のようなマニアにはたまらない作りとなっております。JOKERにも、今ではプレミアムキャラとして存在感をアピールしている平和のキャラ「玉ちゃん」が。当時としては、かなり珍しく貴重な販促品と言えましたね。

 最後は、写真5のSANKYO『CRフィーバークイーンZERO』販促品トランプです。同機種は2006年に「原点を追究する」という意味のZEROシリーズ第2弾として発表された機種で、今も絶大な人気を誇る『フィーバークイーン』などの表示を液晶で完全再現していたのが大きな特徴。カードでも、原点に返る…ということなのか、初代『フィーバー』から歴代の機種がズラーッとプリントしてあります。個人的には、このカードが一番勉強になったというか、感動の度合いも大きかったですね。

 いや〜こうやって改めて見てみると、販促品のトランプも多彩で面白いですね。52枚のカードに込められたメッセージのようなものや、JOKERのセレクトなどにも個性が感じられます。ぜひ今後も、こうしたユニークな販促品が増えてほしいものです。

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神保美佳(じんぼ・みか)

1990年、パチンコ好きが高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

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