神保美佳コラム「“穴が空いた涼しいアレ”コレクション」

2017.06.29 / 連載

第73回神保美佳のマニアックコラム「パチンコグッズ・パラノイア」

前回の扇子に続き、今回もパタパタとあおぐグッズが登場です。…そう、今回は「うちわ」を紹介しようと思っているのですが、その中でも「穴が空いたタイプ」に絞って、いくつかご用意してみました。

まず写真1は藤商事『CR ZETMAN』のうちわ。中央下に空けられた穴に指を入れ、パタパタするようになっています。デザインはご覧の通り、機種のスペックが掲載されているものですが、裏側には「キャラクター等のデータダウンロード案内」がプリントされています。つまり、これはホールやマスコミなど業界関係者に配布するカタログを兼ねていたので、なかなか一般には出回らなかったものになります。

逆に、写真2はSanseiR&Dが一般ファン向けに開催したイベントで配布されたうちわ。よく見ると、中央下には穴がありません。…が、「ドリンク無料券」と書かれた丸い部分をくり抜くと、ちゃんと指を通す穴が出現するようになっていました。ナルホド、こうすればうちわ用の穴を空けると同時にドリンクもゲット、さらにゴミも出さない…と、いいとこだらけというわけですね。

さて、ここからは変り種タイプの穴あきうちわです。写真3は2002年に開催された「パチンコ・パチスロ産業フェア」にて配布された、高砂のうちわ。木目調になっているのはプリントではなく、本物の檜をくり抜いて作ったもので、15年経った今もパタパタするとほんのりいい香りがするんです! ちなみに裏側には、当時力を入れていたプリペイドカードシステム「クリエイションカード」のロゴマークがプリントされています。けっこうマニアックですね。

そしてマニアックというか、2000年の配布当時物議をかもしたのが、写真4の『CRめちゃイケナース』うちわ。見ての通り、主人公のナース・みゆきちゃんの顔がそっくりうちわになっており、裏側にはリーチの紹介がプリントされています(2枚あるので、表と裏を重ねて撮影しています)。これ自体は展示会で配布されたものですが、おそらく打ち手のお客さんにもミニパンフのような用途で、配布可能であったのではないかと思います。

で、このうちわの何が“物議”だったのか…? ちょっと、なかなか書きにくいことですので、ご想像にお任せします、ということでお願いします(笑)。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

神保美佳(じんぼ・みか)

1990年、パチンコ好きが高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

品評会, 展示会お土産, 神保美佳のマニアックコラム「パチンコグッズ・パラノイア」, 神保美佳コラム