民泊経営からホールに転職

2020.03.28 / コラム

ホール担当の求人広告会社の営業マンが「パチンコ業界は求人のチャンスなので、今すぐに広告費をかけるよりも少し遅らせてもいい」というアドバイスをした。

言うまでもなくコロナショックは観光産業を直撃し、関連の宿泊・飲食・サービス業までその影響を受けている。特に中国人客をメインにしていたホテル、旅館の中には早くも倒産したり、廃業するケースが出てきている。

2月の京都市内のホテルの平均稼働率は50%を割り、沖縄では20%まで落ち込んでいるホテルもある。

こんな状況でこの春から開業するホテルも数多くある。国内外の観光客は旅行を控え、会社も出張を減らしているからお先真っ暗だ。政府は暫くは予定通りオリンピック開催すると強気なことを言っていたが、世界情勢から延期に舵を切らざるを得ない状況に追い込まれた。

収束しても観光客が以前のように戻ってくるまでには1~2年以上はかかりそうだ。体力がない中小から万歳するしかない。

旅行会社にこの春就職が決まっていた学生は、内定を取り消されている。業績が悪化すれば企業はリストラで乗り切ることになる。行き場を失った人たちがホールを目指すことになる?

Aさんは2年前サラリーマンを辞めて千葉県内で民泊を始めた。サラリーマン時代に副業で1室からスタート。インバウンド景気に乗り現在、マンションを4室所有している。場所は全部バラバラだが、一番人気は2LDKタイプ。定員は2~4人だが、中国人観光客は家族連れ7~8人が押し掛ける。1泊2万5000円だが、7~8人で泊まれば1人3000円ほどで泊まれる。そんなこともあってこの部屋はフル稼働だった。

ちなみに家賃の支払いは11万円だが高稼働率でAさんはホクホク顔だった。残りの3室は立地がよくないので、そこまで稼働率は高くなかったが赤字になることはなかった。

民泊利用は大半が中国人だった。2月から予約のキャンセルが続出。3月、4月、5月の予約は壊滅状態となった。

4室分の家賃はトータルで30万円の支払いが待ったなし。この先全額が自己負担になる。

で、Aさんは見切りをつけた。全室契約を解約して民泊事業から手を引くことにした。で、新たな就職先として選んだのが県内の中堅ホールだった。契約社員からスタートすることになった。

コロナショックの影響で宿泊業からホール企業に転職した第1号ということになる。







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