日本最大台数ホールがオープン! 埼玉県大宮駅エリアレポート
2018.06.15 / 連載PiDEA的エリアレポート第1弾
日本最大3030台!楽園大宮店のオープンに揺れる大宮ホール事情
2018年5月22日、埼玉県の大宮駅目の前に日本一の設置台数を誇る「楽園大宮店」がオープンした。
大宮といえば「マルハン大宮店」と「楽園大宮本館」の大型閉店が相次ぎ話題となり、その流れでの日本最大設置台数のオープンということで注目の地である。今回は「楽園大宮店」が日本最大の3030台設置オープンとなる5月22日の大宮駅周辺に潜入したレポートをお届けする。
大宮駅は東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線の停車駅となっており、JR在来線が5路線の他に東武野田線と埼玉新都市交通が乗り入れる埼玉県内で最大規模の駅だ。乗降客数はもちろん県内トップで、乗り入れ路線数では東京駅に次ぎ全国2位である。
もともとは東京へのアクセスが良いベッドタウンとして存在していた埼玉県大宮市だが、2001年には浦和市・与野市と合併して埼玉県さいたま市となった。その後2003年には政令指定都市へと昇格し、新たにさいたま市大宮区として再び地名が生まれて今に至る。現在の大宮区のほぼ中心に位置する大宮駅周辺には住宅地からオフィスビル、商業施設、県内最大の歓楽街とあらゆるものが集っているような環境だ。
大宮駅周辺には6店舗のホールが存在している。まずは駅の西口、東口に分けて各ホールの詳細を見てみる。
西口
ホール名 | パチンコ台数 | パチスロ台数 | 総台数 | 住所 |
---|---|---|---|---|
ことぶき大宮店 | 131台 | 104台 | 235台 | さいたま市大宮区桜木町1-1-6 |
ことぶき大宮西口店 | 60台 | 114台 | 174台 | さいたま市大宮区桜木町1-3-4 |
どんじゃら | 146台 | 138台 | 284台 | さいたま市大宮区桜木町2-6-17 |
ラ・カータ大宮駅前店 | 416台 | 256台 | 672台 | さいたま市大宮区桜木町1-407 |
東口
ホール名 | パチンコ台数 | パチスロ台数 | 総台数 | 住所 |
---|---|---|---|---|
楽園大宮店 | 1584台 | 1446台 | 3030台 | さいたま市大宮区宮町1-63-1 |
大宮セントラルホール | 241台 | 152台 | 393台 | さいたま市大宮区宮町1-7 |
西口はオフィスビルが立ち並び商業施設が並ぶもののラ・カータを除けば200台規模のホールが密集している。街、駅の規模と比べると若干物足りない感じがしないわけではない。
東口は駅ビルのLUMINEや高島屋など大型施設はあるものの、隣駅のさいたま新都心の開発が進んだために以前よりも衰退した雰囲気が漂う。楽園はこの東口に立地し、大宮といえば「楽園」というように周辺ホールと差をつけての台数を誇っている。
楽園大宮店、連続リニューアルでさらに市場を取り込む。その時周辺ホールは……
楽園大宮店が連続リニューアル第2弾として日本最多の3030台設置へと変貌を遂げた5月22日、当日はさすがにどのホールも苦戦していた。
まず楽園の斜め向かいに位置する「大宮セントラルホール」。こちらはパチンコが2円・1円・0.5円、パチスロが10円・5円・2円の低貸専門店だ。楽園の正面とは言え、低貸専門というジャンルを生かして常連の客付きがいいようだ。頭数では約5.5割であった。
続いて西口のことぶき2店舗だ。両店舗とも大宮駅の目の前にあり、店舗同士の距離も徒歩5分かからないほど。大宮店は4円・1円パチンコ、20円・6.25円パチスロの構成。大宮西口店は4円・1円パチンコ、20円・5円・2円パチスロとなっている。店舗規模がそこまで大きくなく、どちらかといえば「好きな台を低貸しで」というようなユーザーが通うホールと感じられる。当日の朝一は両店ともそこまでの客付きではなかった。
西口の残り2店、どんじゃらとラ・カータは22日当日の客数では奮わなかったものの、他の日では客付きがいい時もある。どんじゃらに関しては店内に大量のフィギュアを飾ったり全国的にレアな萌え台を揃えたりと独自性で有名な店舗である。
日本最大店舗オープン当日の状況とその後
それでは日本最大3030台、楽園大宮店の状況を見ていこう。5月22日の開店時の並びは約1100人ほど。ただ、並び場所が各レートごとに別の場所になっていたため、整理番号から考えられる数字である。開店後の総台数に対する稼働率は約5割といったところだったが、人数で考えれば1000人以上が並ぶホールなど全国に数えるほどしかない。
そして注目すべきは新しくオープンした禁煙エリアと通常エリアの差だ。やはり、といったところか通常の4円パチンコは8割近い着席率に対し禁煙エリアの4円パチンコは5割ほどといったところであった。20円パチスロについては割合ではほぼ変わらず、若干禁煙に空きがある程度。そして、5円パチスロに関しては禁煙のみとなっていてこちらはそこまで客数が多くなかった。
今回オープンした禁煙エリアは昨年11月に閉店した「マルハン大宮店」の居抜きとなっている。ビル自体は別のものであったが、1階・2階部分の壁をなくし行き来を可能にしている。喫煙エリア(元の楽園大宮新館)は地下1階・1階・2階の3フロア、禁煙エリアは地下1階・1階・2階・3階。1階・2階は行き来が可能だが、もちろん3階は繋がっていない。さらに立地の都合からか地下も繋がっておらず、一度地上階を経由しなければいけない。2つのビルが繋がったことでより広くなった店内は正直迷子になる程。そのためか1階の床には各レート・エリアへの導線が示されていた。
今回、台数とともに全国初の施策としてピックアップされていたのが20円パチスロフロアでの「Wシステム」だ。20円パチスロ全台に各台計数機を設置するも、これまで同様のドル箱も残すことでユーザーが好きな方を選択できる。台移動や計数待ち時などの利便性を追求したければ各台計数機を、「出した」感を感じたい人はドル箱をということだ。ただ、当日とその後の6月6日、11日を視察したところドル箱を使用しているユーザーは少なかった。
そして、オープンから約2週間が経過した6月6日は朝9時時点で約500人ほどが並んでいた。夜19時頃には約8割ほどの稼働があり、パチスロに関しては各台計数機のおかげもあり別積みがなく歩きやすい状態。一方パチンコは多くのドル箱が置かれていて盛況感があった。11日に関しては日付に関するユーザー心理からか朝も100人ほどと徐々に少なくなってきている。
昨年までは楽園大宮新館、マルハン大宮店、そして全館禁煙の楽園大宮本館がそれぞれ隣接するような形で密集していたが、マルハン大宮店が閉店し今年2月末には楽園大宮本館も閉店した。今回のオープンで元マルハンのフロアを利用して3030台へと進化したわけだが、元の大宮本館は手付かずだ。もし大宮本館も改装を施して統合オープンするとなれば、元の規模で759台がさらに増えることとなる。総台数4000台規模のホール誕生も夢ではない。