山下ふ頭再開発の議論紛糾/カジノ反対の声も

2015.10.08 / カジノ

10月6日、神奈川新聞によると、横浜市議会の決算特別委員会で山下ふ頭(横浜市中区)の再開発について議論が紛糾していたことが分かった。

山下ふ頭は1953年に埋立を開始し1963年に完成。約47.1ヘクタール(東京ドーム約10個分)の土地には貨物上屋、倉庫、事務所などの建物49棟、岸壁10バース、物揚場8バース、荷さばき施設など26カ所が立地している。物流の中心が本牧埠頭や南本牧埠頭に移行していることや、みなとみらい線の開通などにより周辺の利便性が向上したことから再開発が検討されてきた。

横浜市では今年4月から5月の1カ月間で市民から819の意見を集めた。その結果、「観光・MICEを中心とした魅力的な賑わいの創出499件」「親水性豊かなウォーターフロントの創出559件」「環境に配慮したスマートエリアの創出286件」「計画全般・その他600件」「具体的ご意見の記載のなかったもの65件」の意見が集まっている。

これについて、民主党・木原幹雄は「物流車両と一般車両が同時発生し、交通に懸念が生じるのではないか」と指摘、維新の党・有村俊彦は景観形成への市の取り組みを質問するなど、議論は紛糾。また、共産党の河治民夫氏は、カジノ開発に対して反対意見を述べた。

詳しい記者は言う。

「再開発には、土地、建物、交通、運営にかんする巨大な利権が発生するため、議論の紛糾は必然です。それに、横浜には戦前からある港湾も加わる。すべての意見を集約できるフィクサーのような存在がいればいいのですが、商法改正や暴排条例の施行でそういう人はなかなか関わりにくい。まとめるのは一筋縄ではいかないでしょう」

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