中国「腐敗撲滅」で欧米カジノが好調?

2014.08.21 / カジノ

8月19日、仏AFP通信のレポートによると、中国共産党の指導者習近平が推し進める「腐敗撲滅運動」により中国本土の富裕層が香港やマカオの過度な消費を回避していることが分かった。マカオで大金を賭けるVIP客も、中央政府からの監視を逃れるためラスベガスなどに渡航するケースが増えているという。

米証券会社のアナリストは「マカオのVIP客たちは、賭博資金をラスベガスに移動させている。この動きは、中国政府の汚職摘発によってもたらされたのだと思う」と語っている。事実、マカオのカジノ収入は6、7月と2ヶ月連続で前年比でマイナス成長となっており、VIPバカラの収入も落ち込みを見せている。一方で、マカオから遠く離れたラスベガスのカジノ収入は増加しており、マカオとラスベガスの両地でカジノを運営するウィンやMGMでは業績の逆転現象も起こっている。香港警察の犯罪情報局の関係者は「中国の汚職摘発の動きは鎮静化の気配が全くなく、中国国内に不安が広がっている。富裕層に属する多くの人々は自分たちの派手な出費が目立つことがないよう注意を払っているようだ」と話す。

さらに、中国の富裕層がさまざまな高級品を買い求める香港で、マカオのカジノ収入と歩調を合わせるように、宝石や時計などの高級品の売上が落ち込んでおり、ビンテージワインなどの高級食料品にも影響が出ている。逆にヨーロッパでは、中国人による高級品の消費は引き続き順調に推移しており、中国の富裕層たちは北京の監視の目を逃れるべく、より遠く離れた地で高級品などの消費を行っているようだ。

※画像はマカオのカジノにあるVIPルーム

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