三浦真理恵「LGBT差別は正しい知識でもうやめにしましょう」
2018.07.23 / 連載【隔週火曜更新】三浦真理恵のモテる処方箋 ※第66回から更新日が変わりました
第71回「知識がないから差別が起こるSOGIハラ」
皆様こんにちは! 株式会社kaikaの三浦真理恵です。前回は「性的指向の種類」について執筆いたしました。今回は「SOGIハラ」に関してお話ししていきたいと思います。
[SOGIハラとは?]
好きになる人の性別(性的指向:Sexual Orientation)や、自分の性別の認識(性自認:Gender Identity)に関して、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的・肉体的な嫌がらせを受けること。また、望まない性別での学校生活・職場での強制異動、採用拒否や解雇など、差別を受けて社会生活上の不利益を被ること。 それらのハラスメント・出来事全般を表す言葉です。(引用:「なくそう!SOGIハラ」より)
では具体的にどういうことがSOGIハラに当たるのでしょうか。
例えば言葉。ストレートな人が特段意識せずに口にしていた「ホモ」「レズ」といった言葉は差別的な言葉です。実はこの言葉に傷ついているLGBT当事者がたくさんいます。「ホモ」は「ゲイ」に言い換え、「レズ」は「レズビアン」もしくは「ビアン」と言い換えましょう。
カミングアウトされた人が、本人の許可なく他人に話すこともSOGIハラです。「あなたに知ってもらいたい」と「みんなに知ってもらいたい」は違います。信頼してカミングアウトをしたのに言いふらされる、「気持ち悪い」「変」などの悪口を言われる。それらによる精神的苦痛は時に人権侵害・名誉棄損になることもあります。
「見た目がそうだから」という思い込みで、望まない性別での生活を強要してしまう場合もあります。LGBT当事者への強制的な男性用スーツの着用や女性用制服の着用強制、また性的指向や性自認を理由とした採用拒否・配置転換・解雇もSOGIハラに該当します。
その他、国家公務員の人事や処遇などを取り扱う行政機関の人事院では、2017年1月1日から国家公務員の就業規則において、性的指向若しくは性自認に関する偏見に基づく言動を、防止及び排除の対象と位置付け、規則に違反した場合は懲戒などの処分対象としています。
全体を通して、SOGIハラに限らずさまざまなハラスメントは、自分の言葉や言動で誰かが傷つくかもしれない、という想像力や思いやり、そして正しい知識で防ぐことができると思っています。
SOGIハラが起こる一番の原因は、知識がないからです。知らないうちに当事者を傷つけたり、追い詰めたりしてしまわないよう、LGBTダイバーシティに関する研修を取り入れてみることもオススメですよ。
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(著者プロフィール)
株式会社kaika 代表取締役 三浦真理恵
http://www.kaika-bp.com/
2009年株式会社パック・エックスに入社。営業・新規事業の立ち上げ・組織改革支援・研修講師を経て2014年5月に独立。「ひとりひとりが輝く組織づくり」をモットーに、パチンコ店・飲食店・広告代理店・ITコンサルティング会社等での研修を行っている。内定者・新入社員研修をはじめ、接客研修、チームビルディング研修、モテ上司研修、ビジ女研修、接客手話研修など、幅広い研修を展開。