三浦真理恵「女性を動かす感情とストーリー」

2016.04.18 / 連載

【隔週月曜更新】三浦真理恵のモテる処方箋
第12回 「女性が男性よりもビジネスに馴染みづらい理由」

皆様こんにちは!株式会社kaikaの三浦真理恵です。早速本日も、読者の皆様に「モテ上司」「モテ部下」に近づいていただくべく、お悩みと処方箋をお届けします。

Q、女性社員に新しい仕事を頼むと、着手までにすごく時間がかかります。理由を聞いてきたり、ちょっと嫌そうな顔をしたり…。反抗されているようでイライラしてしまいます。(30代・男性・管理職)

A、まずは、今までの仕事の頼み方が丸投げになってしまっていなかったか、胸に手を当てて思い返してみてください(連載第5回目「女性のモチベーションを下げる空返事」を参照その上で今回は、「女性は男性よりもビジネスの世界に馴染みづらい」というお話をしたいと思います。

幼少期から、男の子たちは野球やサッカー等のチームスポーツに慣れ親しんでいます。野球の場合、いくら自分が思いっきりバットを振りたくても、監督がバントをしろと言ったらバントをする。勝利のために、自分を犠牲にしてチームに従う。このようにして縦社会や序列に慣れ親しみ、勝つための努力をしてきていますよね。こういった環境で育っている男性は、比較的簡単にビジネスの世界に馴染むことができます。

しかしその間女の子たちは、おままごとやリカちゃん人形などで遊んでいます。その遊びに勝ち負けはなく、「みんなで楽しく想像の世界を共有する」という協調性や共感が育まれる時間を過ごしています。そのため、社会に出た途端に、上司の命令だからという理由で従ったり、理不尽なことが起こったり、戦略的に動かなくてはならなかったりというビジネスの世界に馴染むのは、男性よりも大変なのです。

ですから、女性が黙って指示に従ってくれないのは、反抗心からではありません。遊びを通して「競争」や「対立」を学び、人間関係を築いてきた男性。そんな男性社会での生き方やルールを、知らないだけかもしれない。まだ少し、慣れていないからかもしれない。

そんな風に、少しだけ大きな心で見てあげてください。

そして何のための仕事なのか、なぜあなたに頼みたいのか、を伝えてください。「上からの指示だからやる」という理由ではなく、やはりそこにも感情が必要なのです。「納得する」「腑に落ちる」ことで、熱意を持ってすぐに着手してくれるはずですよ。

※参考:『会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ』 (パット・ハイム、スーザン・K・ゴラント/著)

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(以下プロフィール)
株式会社kaika 代表取締役 三浦真理恵
http://www.kaika-bp.com/

2009年株式会社パック・エックスに新卒入社。営業職を経て、新規事業の立ち上げ、組織改革支援、研修講師として活躍。2014年5月に退社しその後独立。「ひとりひとりが輝く組織づくり」をモットーに、パチンコ店・飲食店・広告代理店・ITコンサルティング会社等での研修を行っている。女性活躍推進研修のほか、仕事力向上研修や接客研修、チームビルディング研修など内定者から役職者まで幅広い研修を展開。

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