三浦真理恵「同僚が褒められて『あれ?』と感じる女性のキモチ」

2017.07.09 / 連載

【隔週月曜更新】三浦真理恵のモテる処方箋
第44回「ウィンザー効果の正しい使い方」

皆様こんにちは! 株式会社kaikaの三浦真理恵です。本日は、「ウィンザー効果」に関するお悩み相談です。

ウィンザー効果とは、直接褒められるより、第三者を通じて褒められた方が信憑性を高く感じる、という心理学です。1991年に発売された小説「伯爵夫人はスパイ」の登場人物、ウィンザー伯爵夫人が言った「第三者からの褒め言葉がどんな時にも一番効果があるのよ、忘れないでね」というセリフが由来だとされています。

Q、女性部下を直接褒めることが苦手なのでウィンザー効果を活用しているのですが、イマイチうまくいきません。対女性の場合、男性とは違うコツがあったりするのでしょうか?(50代・男性・管理職)

A、ウィンザー効果を活用するには、今の時代に合った重要な注意点があります。


人は誰しも「認めてもらいたい」という願望を持っています。ここ数年は特に、若者や女性の「承認欲求」が話題にあがることも多くなりました。「認められたいの正体 承認不安の時代」(講談社現代新書/山竹伸二・著)という書籍もあります。「認められたい症候群」や「認めてほしいスパイラル」といった言葉も存在しています。

日頃から褒められたり、認められたり、承認されていれば良いのですが、日頃の承認が足りない場合、ウィンザー効果には思わぬ落とし穴ができてしまいます。

例えば、上司があなたの同僚のAさんについて「Aさんって仕事が早いよね!」「Aさんってしっかり者だよね!頼りになるわー!」とあなたに伝えてきたとします。すると、「それに比べてあなたは……」と思われているのではないか、と不安に感じてしまうのです。

「なぜ私は認めてもらえないんだろう」と落ち込んだり、褒められていた同僚を敵視してしまったり、そのことで「私はなんて器が小さいんだろう」と自分を責めてしまったり……ネガティブスパイラルに陥る女性も少なくありません。

つまり、同期や同じ立場の同僚など他人の評価を伝えることで、目の前の人にマイナスのメッセージを送ってしまう可能性があるのです。ウィンザー効果を狙う場合は、褒めたい女性の男性上司や社外の取引先など立場の違う人に話すのが良いでしょう。

ですがそれ以上に、認めている・信頼しているということを、一人ひとりに直接、頻繁に、言葉や行動で示してあげてください。ネガティブスパイラルは決して女性だけに限ったことではないと思うのです。日頃の承認が、部下と上司の信頼関係をより強固なものにしてくれるはずですよ。

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(以下プロフィール)
株式会社kaika 代表取締役 三浦真理恵
http://www.kaika-bp.com/

2009年株式会社パック・エックスに入社。営業・新規事業の立ち上げ・組織改革支援・研修講師を経て2014年5月に独立。「ひとりひとりが輝く組織づくり」をモットーに、パチンコ店・飲食店・広告代理店・ITコンサルティング会社等での研修を行っている。内定者・新入社員研修をはじめ、接客研修、チームビルディング研修、モテ上司研修、ビジ女研修、接客手話研修など、幅広い研修を展開。

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