三木流「デビサバの悪魔的魅力を検証」

2015.04.04 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

44回目の連載になりました。今回は「麻雀物語3」が好調な平和さんから出る次機種「デビルサバイバー」の評価をしてみたいなと思います。その前に「麻雀物語3」の好調な理由を考えてみます。

高ベースと初当り確率&獲得枚数のバランスが絶妙??

まずベースが1000円当たり47ゲームという事は1万円で470ゲーム。設定1の初当り確率が530分の1で、1回当たりのAT獲得枚数平均500枚ということはつまり、1万円で当り、平均1万円獲得できる。その1万円分の出玉で次の当りが狙えるといった、絶妙のバランスでできていたということでしょう。つまり、初当りの重さよりもお客さんは財布の中身を気にしていたということが証明されたわけです。従って新基準機の鍵は、初当り確率と、平均獲得枚数、ベースのバランスが良ければ、ヒットする可能性があるという事です。そこで「デビルサバイバー」です。

客層が限定されるのが弱み??

スペックは麻雀物語3と同様の高ベースでAT特化直当たりタイプ。初当たり確率が設定①で「麻雀物語3」では530分の1に対して、本機では497分の1と若干軽くなり、コイン単価も少し下がっています。出方的にも「麻雀物語3」よりも若干マイルドになっているようです。

規制後、初の高ベース機だった「麻雀物語3」がSIS平均で初週稼動2万3500枚を超え、ヒットとなりました。AT純増枚数は今までと変わらない2.8枚なのに、投資ペースは遅く長く遊べることが素直に客滞の長さに直結した結果となりました。もちろん、通常時やAT中の作り込みもしっかりしており、オリンピア平和の今までの台の良かったところを集結させた出来であったことも忘れてはいけません。

本機も演出やゲーム性は非常に作り込まれていました。AT中は悪魔を獲得すればするほど枚数上乗せが発生しやすい仕組みですが、その仕組みを文章で表現することは難しく、是非とも試打して見てほしい内容です。AT中は毎ゲーム期待感が持続し、退屈することなく消化できる新しいゲーム性です。枚数上乗せなので上乗せ頻度も高く派手に見える特徴をうまく応用していました。

ただ、ゲーム性自体を理解するまでに時間がかかり、キャラクター的にも客層は若者に特化した台になりそうです。「モンハン月下雷鳴」では、中年層の男性や若い女性も混ざりましたが、本機ではそれは期待できず客層の幅は非常に狭くなりそうです。ゲームはよくできていますが、客層的には主役にはならずあくまでも脇役としての台数をおすすめします。ギャンブル性は低めでゲーム性、演出、キャラクターが良いので、5スロなど低貸しでは特に高稼働が見込めるでしょう。販売台数は1万5000台予定でしたが、先に見たホールの評価が高く、販売時期を6月に延期して、もう少し台数を増やすかもという情報もありましたので、各自ご確認ください。台数値引きが3台からと5台から、面換えでの価格が安いことも魅力的です。ビッグコンテンツではないので集客力は見込めませんが、若年層が多い店舗では脇役機として高寿命が見込めるので確保しておきたい新台です。客層が限定されるので、良ければ徐々に足していくという戦略も有効でしょうか。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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