三木流、新基準機の寿命の短い理由は?
2016.04.01 / 連載【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
皆さん、こんにちは。連載もはや94回目となりました。前回に引き続き、今回も新基準機の話題について触れていきたいと思います。
(前回記事:【会員限定】三木流、新基準機に見るコイン単価と稼働の相関性)
さて、新基準機の寿命の短さに嘆いているホールさんも多いことと思います。この「新基準機の寿命が短い理由は何か?」について考えてみたところ、ある結論に達しました。それは「ハイリスク、ハイリターンを好む〝ギャンブル好き〟な層が打たないから」です。
一方で〝パチスロ好き〟と呼ばれる層がいます。彼らは、ハイリターンを望めないスペックでも楽しんでパチスロを打ってくれる純粋なファンです。この層はおおむね総客数の20%程度。これに習うと、台数比率も20%程度が適正と考えられます。さらにこの中で新台を回していくならば、自ずと購入台数も限られてくるというのが昨今の状況ではないでしょうか。
そして、現在の新基準機はそもそも「〝ギャンブル好き〟を相手にせず、〝パチスロ好き〟しかターゲットにしていないのでは?」という推測にたどり着きました。
ここで一つ、〝パチスロ好き〟が好む機械の条件を考えてみます。
<〝パチスロ好き〟が好む機械とは?>
①コンテンツがしっかりしている
②世界観がしっかり表現されている
③ゲーム性が秀逸(出目と演出の絡みが秀逸など)
④設定判別要素がある
これらの条件は一言で置き換えれば「面白さ」となります。この面白さを追及できない台は、〝パチスロ好き〟といわれる層の厳しい目に応えることができないので、自ずと短命になっていくのです。
逆に言えば上記の条件に応えていれば、長寿命化する傾向にあります。ただし、〝パチスロ好き〟は全体の20%程度であり、少ない層がターゲットになるので、多台数となると稼働面で苦しい。
つまり新台を大量に買い続ける戦略は、新基準機になって、もはや崩壊していると言ってもいいでしょう。また、〝パチスロ好き〟にアピールできる新台を購入するなら、機械選定者もパチスロが好きな方がいいですね。設定投入面でも巧みに運用できると思います。
「ギャンブル好きには旧基準機を、〝パチスロ好き〟には新基準機を」といったような割り切った考え方が必要かもしれません。いずれにしろ今までと同じ機械の買い方は、通用しないと言えます。
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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。