三木流、彗星のガルガンディアの評価は?

2016.04.29 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 98回目になりました。今回はディライト製「彗星のガルガンティア」(納品5/29~)の評価です。直近には「ひぐらし絆」があるディライトの最新台。斬新なゲーム性のようですが、導入すべき台なのか試打してきました。

<ボーナス>
■BIGボーナス:300枚

<ボーナス確率>
■ART初当たり確率
全設定共通:1/874

■ボーナス合算確率
設定①:1/239
設定②:1/237
設定③:1/236
設定④:1/234
設定⑤:1/232
設定⑥:1/229

■出玉率
設定①:97.1%
設定②:98.4%
設定③:99.9%
設定④:103.9%
設定⑤:106.8%
設定⑥:110.1%


<通常時>
ベース:37G/50枚
天井:1000G(ボーナス・ART間)

■限定解除
リールの枠上または枠下が開放されてレア役が出現しやすくなる状態。
リプレイ2連で限定解除に80%突入。
レア役期待度は
上開放時:16%
下開放時:88%
上下同時:100%

<ART>
純増:1.7枚/G
枚数管理
枚数上乗せ×継続率タイプ

■彗星チャンス(通常ART)
初期枚数は特化ゾーンで決定
レア役の直上乗せは無し
レア役でポイントを貯めて10Pt貯まると上乗せ特化ゾーンに突入

■チェインバースト(上乗せ特化ゾーン)
5G継続
初期枚数を決定する毎G枚数上乗せ特化ゾーン

■マキシマイズ(上乗せ特化ゾーン)
ART中に10Pt獲得すれば突入
1セット5G継続で最終ゲームに上乗せ
継続率50%~80%ループ

■ヒディアーズ懺滅ラッシュ(上乗せ特化ゾーン)
毎G上乗せ、80%以上ループの上位上乗せ特化ゾーン

<感想>
筐体は「ひぐらし絆」と同じもので、落下役物、合体する顔型役物、透過液晶など派手で豪華な見た目でした。液晶演出の出来は、「ひぐらし絆」「マジェスティックプリンス」と同等です。

一番の特徴は、「限定解除」というリール枠上、枠下ラインまで開放する仕組みです。リプレイが2連以上すれば限定解除のチャンスで、限定解除すればレア役が出現しやすくなります。枠上の開放はまだ見やすいのですが枠下の開放が非常に見難く、青7の下のチェリーが頻出しますが停止出目が見えにくく残念です。また、枠上、枠下が開放されることで出目が複雑になり、理解するのに時間を要し打ち込みスピードは落ちると思われます。

限定解除といっても、内容的にはリプ連を契機としたレア役確変です。これなら左リールを擬似リールにしたサミーの「アラジンA2」のように、小役を自由に出せる仕組みのほうがシンプルで分かりやすいと思います。こういったいわゆる「レア役確変タイプ」は、レア役が頻発するのはいいのですが、結局はレア役自体の信頼度が下がっているのが惜しいところ。レア役が出まくるのに当選しないというのはストレスが溜まりますからね。

スペックはA+ART。純増枚数が多めで1.7枚となっています。その分ボーナスはおまけ程度の確率で、スペックバランスはやっぱり「ひぐらし絆」に似ています。枚数上乗せタイプなのですが、純増枚数が1.7枚なので、枚数表示とゲーム数表示にそれほど差はなく、枚数上乗せなのに大きな上乗せ枚数があまりありません。

例えば「+150枚」をゲーム数に置き換えてみます。純増3.0枚なら「+50G」ですが、純増1.7枚では「+88G」となり、純増が少ないARTでは枚数上乗せの良さは生かせません。

また、レア役での直乗せが存在しない点もマイナス要因。せっかく引いたレア役はポイントにはなりますが10ポイントに到達しないと上乗せ特化ゾーンに突入しないので、7~9ポイントでARTが終わってポイントが消えてしまうともどかしさが募ります。

ディライト(大一)は過去に18機種販売していますが、4号機時代の「忍者ハットリくん」「おそ松くん」が良かったですが、それ以降ヒットに恵まれていない印象です。

スペック、キャラクター、過去の実績(はありませんね)をよく吟味して、購入すべきか否かをよく検討することを推奨します。

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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。

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