2023.04.14/その他情報
マカオのトランジット滞在短縮でカジノ株下落
2014.06.19 / カジノ6月16日、マカオ政府は中国本土旅行者のマカオでのトランジットによる滞在日数を現状の7日間から5日間へ短縮すると発表した。
7月1日から適用されるこの措置は、第三国への出国を前提とした「トランジット滞在」のルールを厳格化するためで、14日間から7日間に短縮された2008年以来、2度目となる。
通常、中国本土の旅行者は、一定期間内におけるマカオへの渡航回数が制限されているが、マカオからその他の国や地域に出国するトランジット滞在であれば制限はない。しかし、マカオに近い珠海などでは第三国の偽造ビザなどが販売されており、ほとんどの旅行者がトランジット滞在をマカオ渡航に利用し問題となっていた。マカオ当局の発表によれば、2013年に申請された264万人のトランジット滞在のうち、実際には20.8%しか第三国への出国がなかったというデータもある。マカオ政府は、中国当局とも連携しこのような違法行為の取締りを強化していく方針だ。
今回の措置により、中国本土からの旅行者からの収益に支えられているマカオのカジノ産業が打撃を受けるという懸念が浮上しカジノ運営会社の株価も軒並み下げている。しかし、現地アナリストの間では、カジノ訪問客の平均滞在日数は平均で2日間前後であるため、滞在日数が短縮されても収益に与える影響は限定的と見る意見もある。