ホールからクラスターを出さないためにすべきこと

2020.03.24 / コラム

新型コロナウイルスの問題でパチンコ好きの都庁職員が本音を話す。

「クラスターが最初に出るのはパチンコ屋だと思っていた。全国に1万軒もあるわけでしょ。立憲民主の早稲田議員もパチンコ屋の休業を国会で働きかけていましたが、それがまだ1件も出ていないのは意外だった。クラスターが出ていないのに規制を掛けるのは業界差別にもなるけど、パチンコ業界はイメージで相当損をしている。そのイメージを放置してきた放漫さが自分の首を絞めている」

パチンコのイメージの悪さが起因しているのか、アゴラ研究所の池田信夫所長は和歌山のホールへ感染者が立ち寄ってことを、パチンコ屋に立ち寄った人が新型コロナに感染した、と勝手に思い込んでいる。

さらにこう続ける。

「みんなパチンコ屋からクラスターが出ることを心の底では思っていた。やっぱりと言われないためにもパチンコ業界から絶対クラスターを出してはいけない、という危機感をもっと持つべきです。土日は朝からパチンコを打ちに行きますが、消毒作業をしている光景を一度も見たことがない。ポスターには消毒していますと書いているけど本当にやっているのかな、と思います。営業前に消毒作業をやっているのかも知れませんが、むしろ客が安心するためには営業中に消毒作業をして欲しい」

この都庁職員は満員のホールは避けると共に、両隣に人がいない台で打つなど細心の注意を払っている。

3月17日から生活必需品の買い出し以外の外出が禁止されているフランス在住の日本人はこう話す。

「フランス人は2月の時点で新型コロナはアジアの極東での出来事と捉えていた。それぐらい危機感がなかったが、ヨーロッパで忽ち爆発的に感染していった。フランスではマスクを付ける習慣もなく、今回の件で初めてマスクを付けたという人がたくさんいますが、マスクそのものがない。フランスでは物を買う時も1.5メートル離れて並んでいます。日本の3連休のニュースを見ましたが上野公園にたくさんの人出があるのを見ると、日本人はつくづくのんきで平和だと思いますね」

埼玉県知事の中止要請を振り切ってさいたまアリーナで開催されたK-1の試合が物議をかもしている。ここでクラスターが発生したら、いよいよ緊急事態宣言が発令される可能性だってある。主催者判断で強行したK-1開催に危機感を募らせる東京都は、4月12日まで大規模イベントの自粛を延長した。

さて、ホールに話を戻すと、マスクの着用を躊躇していたホールでも従業員がマスクをようやく着用するようになったが、未だに付けていない従業員もいる。

それよりも飲み物を扱うコーヒーレディーがマスクを着用していないケースが目立つ。騒音の中で接客するにはお客にも相当顔を近づけるので、ホールスタッフ以上にマスク着用が欠かせないのに、それを怠っている。

ホールの入口に置いている消毒液の中にはアルコールを相当薄めているものもある。

ホールからクラスターを出さない危機感がまだ足りないが、4月から始まる全面禁煙でも喫煙ボックスの密室での濃厚接触が問題視されている。イオンや駅の喫煙ボックスは使用が中止されているが、当面は外に灰皿を置いて吸ってもらうことも必要になってくる。








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